テスト期間に入り、授業も無いのでここ数日は家での作業が増え、久々の休暇を過ごしています。先月までの「授業」「理由ありの一時帰国」「ジャカルタに観光に来た友人の出迎え」など、忙しいスケジュールの中で不足した睡眠時間を補うように夜は早めに布団へ入ります。こうしてはっきりした意識で布団から部屋を見渡してみると、小さな蟻が行列を成して食べ物を運んでいるのが見えます。よく見てみると色は薄茶色で小さな羽のようなものも付いています。東ジャワの友人が「茶色い蟻は噛まれると痛い」と言っていましたが、確かに夜中チクっとした痛みで目が覚めるときは大抵茶色い蟻が腕を這っていることが多いです。彼らは主に数ミリの食べ物をごみ箱から運びますが、よく見てみると行きの蟻が帰りの蟻と触覚を合わせて挨拶するのが分かります。小学生の時に「蟻は触覚からフェロモンを出して後続の仲間に食べ物の在処を知らせる」と学びましたが、実際に観察しているとどの蟻も欠かさずこの挨拶を行なっていることが再確認できます。そして、どんなに私が注意を払っていても、蟻は鋭い嗅覚で引き出しの飴やごみ箱に集合します。初めてインドネシアに来た頃の私は大の虫嫌いで、そんな蟻の性質に毎日恐怖させられていましたが、今やすっかり慣れて蟻のいない建物が寂しく思うようになりました。それだけでなく、群れから離れて布団の上で迷子になっている蟻も間が抜けていて愛着が沸くようになりました(寝ている間に潰してしまわないか心配ですが)。私たちの通うリア外語大学はジャカルタ市内の他の大学とは異なり、課題量も行事も最低限でその他の活動は個人の裁量に委ねられているため、こうして私が蟻を具に観察している間、他の留学生はTOEICやSPIの勉強に励んでいるようです。食べ物を懸命に運んでいる蟻と自分を比較し、落差で落ち込んだりもしていますが、怠け者の螽斯(きりぎりす)なりに精進していきます。
内訳 | 費用(現地通貨) | 日本円換算 |
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家賃 | 2,500,000 | 17,500円 |
水道光熱費 | 0円 | |
学費・教材費 | 300,000 | 2,100円 |
交通費 | 800,000 | 5,600円 |
通信費 | 216,000 | 1,512円 |
食費・その他 | 4,000,000 | 28,000円 |
合計 | 7,816,000 | 54,712円 |