月次報告書 2023-05
プロフィール
学科
イベロアメリカ言語学科
学年
3年
専攻
ブラジル・ポルトガル語専攻
留学期間
2023-03-01 ~ 2023-12-31
留学種別
交換
生活編
初めてのこと、始めたこと

5月は新たに始めたことがたくさんあった。その分少しだけ生活が忙しくなるときもあるが、ブラジルではできる限り今までにしたことのないことを経験して自分の実になるようにしたい。 [気候] 朝晩は冷え込むが昼は暑く、気温差が目立ってきた。この時期で既にトレーナーを使用しているため、長袖は必要。また雨が降ることは少ない。 [生活] ・学生証 なぜか別の人の顔になっていた私の学生証。5月になってやっと私の顔が載った学生証が受け取れた。顔を取り違えられていたがブラジル人の友達と話すネタにはなったので、良しとする。 ・大学内での韓国イベント 私のブラジル人の友人はKPOPが大好きで韓国のイベントにもよく参加している。構内では韓国文化の建物もあり、そこで韓国伝統舞踊を見たり、韓国のお菓子やジュースを食べたりした。とても楽しかった。 ・友人の誕生日 ブラジルに来て初めて誕生日パーティーに参加した。ブラジルの誕生日は、誕生日の人自らが友人を招待してパーティーをする。 色々なタイプのパーティーがあるが、今回はVila Lobosと いう公園でパーティーをした。DoceとSalgadoを持ち寄り、みんなで分けて食べた。ブラジルでは"ケーキは願い事をしながら下から切る。そして一番はじめに切り分けたケーキは自分 のいちばん大切な人に渡す ” というのが一般的であるらしい。すごくおもしろいなと感じた。自分の誕生日には誰に一番に渡そうか、今から楽しみである。私は甘いものが大好きなので、私の友人は周りの人より二倍の大きさの切り分けられたケーキを私にくれた。美味しかった、、。 ・仏教のお寺での日本イベント ブラジルにも仏教のお寺があり、そこで日本の食べ物を食べることのできるイベントがあった。そこでは久々にいちご大福や餃子、かき氷を食べた。食べたらやはり日本食が恋しくなった。ブラジルの人たちはやはりお寿司が好きなようで、私のブラジルの友人たちは手巻 き寿司を食べていた。そこではフリーマーケットも行われていて、服がなんとR$5で売っていた。 ・駐在員の方による留学生の会 小さい組織として留学生の会というものが存在する。具体的な取り組み内容は未だわかっていないが、現地の日本企業の駐在員の方を中心に意欲のある留学生が集められ取り組みを行う。わたしはその顔合わせに参加したのだが、そこで偶然11年ぶりにサンパウロ日本人学 校でお世話になっていた先生に再会した。以前から連絡は取っていたが、そこに参加すると は聞いていなかったためとてつもなく驚いた。当時の思い出話をしたりしてとても懐かしくなった。またそこには味の素の駐在員のかたもおり、色々と話を聞くことができ充実した時 間となった。 ・ジム 私は高校生まで陸上競技をやっており、USPでも陸上クラブに参加したいなと考えているため、新しい住居にあるジムで毎晩走ったり筋トレをしたりしている。平日は夜8時くらいに 大学から帰ってきて、着替えてジムに行き、お風呂に入るという生活をしている。ブラジルではなかなか道路を走ることができないため、いいリフレッシュができる。 ・Indaiatuba 先日久しぶりに再会した先生に誘われて Indaiatubaの運動会に参加した。日本人学校以外で初めてブラジルの運動会だった。IndaiatubaはUSPから三時間程度のところに位置している。先生のお話によると、Indaiatuba内の先生が住んでいる地域は殺人があるほど危険らしい。ブラジルでは少し歩けば一気に治安が悪くなる。日本とは違う一面の1つ。運動会まで 先生のお家に泊めて頂いた。サトウキビに囲まれたお家で自身で食物を育てたり牛を飼っていたりした。水は井戸から汲み上げており電気が停電することも多いようで、水があることや電気があることは 「当たり前ではない」と実感した。 久々の肉じゃがを食べたり、11年前に私が先生宛に書いた手紙を見せてもらったりしてとても懐かしい気分になった。先生にはお土産として四葉の差枝を貰った。四葉は乾燥に強いようで、土に植えたまま放っておいたら繁殖し、5月中に3つまで増えた。 - Itu 先生にはItuというという何もかもが大きい街に連れて行ってもらった。Ituはブラジル共和国が初めて誕生した街で、奴隷時代からの建物がいくつもある。ブラジルの公衆電話も大きい、靴も大きい、窓も大きい、アイスも大きい、信号機も大きい。ユニバに来たような感覚でワクワクした。ちょうど結婚式も行われていて、新婦の方と写真を撮ってもらった。 - 運動会 Indaiatubaの運動会に参加した、ブラジルの運動会ではチーム戦ではなく個人戦であり、三位以内に入るたびに食料品や文房具などの景品が貰える。まず初めにはみんなでラジオ体操をした。久しぶりでところどころ忘れていて難しかった。 競技は様々あり、100m、300mなどの徒競走がありつつ、瓶釣りやお嫁さん探しなどブラジル特有の競技もあった。お嫁さん探しというのは、姑(婦人)新郎(青年男)新婦(青年女)に分かれ、それぞれの場所に番号が書いてあり、同じ番号の3人(姑、新郎、新婦)が集まり走ってゴールするというものである。みんなで叫びながら一つの場所に集まっているのがとても可笑しくて、見ているだけでも楽しい。 私は100mと300m、そしてリレーに参加し、100mと300mは1位、リレーは4位だった。青年であるため貰った景品は文房具ばかりで、同じ種類の文房具を二種類ゲットした。(要らないが) その後地域の和太鼓クラブの発表を観た。ブラジルの人たちが日本の和太鼓を演奏しているという事実に感動し、また日本の文化がブラジルで生きていると感じて感慨深かった。 また現地の日本語学校を見せてもらった。そこは日本語が教えられる塾のような場所で、学校終わりの生徒たちが通う。一から日本語を学ぶので教えるのもやはり難しいそう。日本人ですら日本語は難しいので、ブラジル人にとっては倍難しいのだろう。日本語を勉強してくれるのも、勉強をする場所があるのも日本人として嬉しい。 ・星 iFriendsの友人に招待され、天文学の夜空観察の授業に参加した。望遠鏡から覗く星と月はとてもきれいで、元々夜空が好きな私は終始ウキウキしていた。そこには7月に留学を終える他国の留学生たちもいてたくさん話をすることができた。 ・職業説明会 日本との時差があるため、こちらで日本のインターン説明会などに参加するときは基本的に早朝になる。今回は朝4時からで、その後に授業も控えていたためとてつもなく眠かったが、留学と就職の準備はなんとか並行させたいため早起きを頑張りたいと思う。にしても、この時が今までで一番時差を辛いと感じた時だった。 ・CEPEUSP ここにはたくさんの運動施設が詰まっている。道場や陸上競技場、バスケットコートやテニスコート、サッカーコートなどたくさんある。無料で自由に使えるため、留学中に運動したい人にはとてもお勧めできる。 私はUSPの陸上部に入る前に少し走っておきたかったため、陸上競技場で走った。時間帯を選べば人がいないのでのびのびと練習することができた。 [通学] 引っ越してからは駅から無料バスで通っている。時間帯によっては長い列ができるため、時期や様子を見て早めに家を出ることをお勧めする。 [授業] 4月ごろまでは皆授業を受けていたが、この時期になって中弛みかはわからないが授業をサボる人も多くなってきた。ちなみに授業をサボることを“Matar aula”というらしい。LiteraturaBrasileiraが難しいのは相変わらずで、5月も先月と同じように授業を受け図書館で勉強した。 大学ではストライキが多く、生徒主体のこともしばしば。USPでは教師の不足及び割に合わないお給料が問題となっている。日本語学科の先生も大幅に不足しており講師で補っている。今回のストライキはそのことについて行われていた。 [食] ・お米 ブラジルで初めて日本のお米を買った。 すき家米といって、名前の通りすき家のお米なのだがとても美味しく高くもない。生産されているのはウルグアイで、コシヒカリの改良種であり、新米である。5kgでR$54である。リベルダージで売っているすき家米は高いらしいので、USPの近くにあるすき家で購入することをおすすめする。また同じくリベルダージの日本米は少ない割に高いので、やはりすきや米が一番コスパが良いと思う。 ・カシャッサ、カイピリーニャ ブラジルではこの2つの名前をよく聞く。カシャッサは蒸留酒で、度数が強い甘いものと酸っぱいものがある。私は少し苦手である。カイピリーニャはお酒の味があまりしないため、飲みやすいのでむしろ危険である。色々な味があり、日本酒が入っていたり、パイナップルやいちご、マラクジャなどがある。お店によっては果実とアイスが入っていたりしてとても可愛い。私はこのお酒は飲みやすいので比較的好きである。 *写真左は誕生日パーティの様子 写真右はindaiatubaの運動会と何もかもが大きいItuの街 ※以下はサンパウロへの留学を考えている方へ。参考までに知っておいた方が良い情報を掻い摘んで書いています。(上記と重複有り) あくまでも私の知見です。 ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------ ・RNM RNMは、カードをとりに来てくださいとの通知が来る前に取りに行っても大丈夫です。むしろ取りに行った方が色々と便利です。特に列に並ぶ必要もなく、受け取り自体は5分でできます。申請から1ヶ月ほどしたら取りにってみるのもいいかもしれません。 ・USPで部活をしたい人 USPでは部活には簡単に入れます。インスタグラムで部活に参加したいという旨を伝え、参加するだけでokです。陸上部は比較的に緩めですが、バレー部やバスケ部などは意外と厳しかったりするようなので実際に参加してみると良いです。また部活に入らなくても練習する場所はあるので、競技にはよりますが自分で練習することもできます。 ・住居(再記) SHAREの4人部屋の家賃は月R$2750で、 ブラジルの平均月収に比べて2倍高い。 しかしその分 ・セキュリティが高い(顔認証、ポルタリアが居る) ・充実した設備  ジム、きれいな部屋、 きれいな景色、 スタディルーム、シュハスケイラ、プールなどなど ・駅から徒歩3分、スーパーまで徒歩5分、 バス停まで30秒 と充実しているため、値段相応かなという感じである。 このSHAREというUSP学生専用のマンションには何種類かの部屋のタイプが有り、私は個 室有りのお風呂(2) キッチン (1) トイレ (2) の4人共用のアパートに住んでいる。片付けが苦手 な2人がいるため、たまにとっても汚れている時があるが、それ以外は完璧である。なるべく避けてはいるが、やはり帰りが遅くなることも多いため、駅から自宅が近いとUberを使わなくても帰れるため安心である。お金の問題さえ大丈夫であればかなりおすすめできます。 住居については他の物件も色々と知っていて力になれると思うので、ぜひ相談してください。 ・薬物について ブラジルでマリファナはMaconhaと言います。 USPのFFLCHのFestaには時々マリファナが混ざっている食べ物や飲み物があります。基本的にはわかりやすく葉っぱの絵が書いてあったり、マリファナ入りのものはEspecialと表記されていたりするので大丈夫です。薬物摂取を未然に防ぐために、一応お店の人に聞いてみたほうが良いかもしれません。 ・日本からブラジルへ荷物を送ってもらう 荷物を送ってもらう時は必ずブラジル政府のhpで海外からの荷物の配送についての情報をチェックしてください。日本のではダメです。CPF(個人納税者番号)は必ず記入してください。これについては日本郵便局からの指定がなかったり書く場所がなかったりしますが、必ず行ってください。でないと身元不明で送り返されてしまいます。その場合返送までにとてつもない時間がかかったり、荷物がなくなったりします。 薬は処方箋がない限り配送できません。配送料は高く、尚且つ受け取りにもお金がかかるので、安全面も考えてできる限り持参したほうが良いです。

住居形態
アパート
無線LAN(Wi-Fi)
月額費用
ブラジル レアール
27.8598円
内訳 費用(現地通貨) 日本円換算
家賃 2,700 75,221円
水道光熱費 0 0円
学費・教材費 0 0円
交通費 100 2,786円
通信費 38 1,059円
食費・その他 2,048 57,057円
合計 4,886 136,123円
授業編
Brazilian Literature I
ブラジル文学1
講義(地域言語)
720分
受講人数は約70名弱。教授が生徒に問いを投げかけ、生徒が自発的に回答をする。次の授業までに読まなければならない図書が提示され、多くて二冊(部分的に)、200ページ程度。読書及び理解を含めて、授業を受けるためには予習が必須である。この授業はUSPの学生にとっても難しい内容である。 <授業内容> 5/04 →教授の体調不良により 5/20に変更 5/08 -友達のノート無し。 5/11 - 友達のノート無し。 5/15 - 友達のノート無し。 5/18 -モダニズム活動について。Lira Paulistana, Mário de Andrade 5/22 -モダニズム活動について。Lira Paulistana, Mário de Andrade 5/25 -テスト(問いに対する分析を記述一問) 留学生はテスト免除。 5/29 -Carlos Dorummondoの詩に対する批評。
Japanese Culture I
日本文化Ⅰ
講義(地域言語)
600分
受講数は70人程度。授業の内容は、日本の歴史を勉強していく中で日本の文化について知っていくというもの。日本について学ぶ授業ではあるが、講義、資料ともにポルトガル語で行われる。日本での歴史の授業で学んだ内容は勿論、初めて知る内容も多く、面白い。教授がスライドを見せて講義をする講義形式であるが、合間に問いを投げかけられたりコメントを求められ、それに対して生徒たちは自主的に答える。授業を受けている生徒は皆日本語専攻の生徒で、授業内での発言を聞く限りでは自分で興味を持って調べている方達も多いようである。この授業も同様にスマホを見たり動画を見ていたりする人はおらず、皆真剣に授業を受けている。 授業3回ごとに、1つ課題が出る。3つの問いの中から1つ選び、それについて10-15行程度で答える。 <授業内容> 5/02 - 聖徳太子の17条の憲法 5/09 - 中国の思想と古代日本の制度 5/16 - 奈良時代 - 政治と社会 5/23 - 奈良時代 - 文化と文学 5/30 - 平安時代の政府と社会
Japanese Literature I
日本文学1
講義(地域言語)
480分
受講者は25人程度。授業で学習するのは19世紀半ばから20世紀初頭までの日本で有名な作家(夏目漱石、樋口一葉、芥川龍之介など)が書いた日本文学作品について。学ぶのは日本文学についてだが、講義も本も全てポルトガル語。毎授業文学作品について触れる前に、その文学を描いた著者の生い立ちについて学ぶ。毎週次の授業で扱う文学作品の読書課題が提示される。その本は日本の文学作品がポルトガル語に翻訳されたもの。授業内ではその内容が抜粋され、その内容に基づいて筆者が持つ特徴的な文章や表現について学んだり、それだけでなく当時の社会背景や日本の文化も学習する。教授がスライドを元に講義をした後に、本から抜粋された文章が提示され、それを元に生徒同士で互いの意見を交換する。 <授業内容> 5/03 - 与謝野晶子(1876-1942) 「みだれ髪」(1901) 詩を選んでそれをイメージした絵を描くという活動もした。 5/10 - ストライキのため授業がお休み 5/17 - 谷崎潤一郎(1886-1965) 「刺青」(1910) 5/24 - 芥川龍之介(1892-1927) 「鼻」(1916」 5/31 - 〃お
Aspects of Brazilian Culture I
ブラジル文化の側面Ⅰ
講義(地域言語)
480分
受講人数は約20名。外国人留学生のために行われるブラジルの文化について学ぶ授業。同じ教授が一貫して行う授業ではなく、毎回教授は異なり、それぞれブラジル文化の異なるテーマについて学ぶ。特に話し合いの活動はなく、教授が120分間講義を行う。 5/05 - 文化翻訳における先住民の物語 5/12 - 奴隷制とブラジルの国家形成 5/19 - 都市保健における社会空間的不平等 5/26 - ポルトガル語話者とサンパウロ市の他の言語話者との接触とコミュニケーション