月次報告書 2023-08
プロフィール
学科
イベロアメリカ言語学科
学年
3年
専攻
ブラジル・ポルトガル語専攻
留学期間
2023-03-01 ~ 2023-12-31
留学種別
交換
生活編
ブラジルで過ごした200日間、ついに留学も折り返し

 留学生活も今月で折り返し。いざ半年過ごしてみると、1日1日は濃く長いように感じたが、全体としてはあっという間だったようにも感じる。上旬には冬休みが終わり、留学生活最後の履修登録期間があった。今月も盛りだくさんの月で、いろいろなことを経験したがその反動で体調を崩してしまった。体調のことも考えつつも、これからも色々なことを知り学びたい。 [気候]  7月よりは暖かくなってきたが、朝晩はまだ寒いため長袖が必要な時が多かった。ただ暑い日も時々あるため、気温差が激しい。体調管理には要注意。 [生活] ・2回目の大学オリエンテーション  内容は前回と同じだったが、半年過ごしてきて少しは成長したのか、話している内容を全て理解することができた。今期も前期と同じく様々な国からの留学生が来ていて、中でも中国人留学生がとても多く来ていた。半年過ごしてきた上でこのオリエンテーションに出ると、まだブラジルに来たばかりの自分を思い出し懐かしくなると同時に、ブラジルで生活をするための精神面で少しの成長がみられた。 ・2回目のリオ旅行!  オリエンテーションが終わった後すぐにバスに乗り、リオへ向かった。先月のレポートで書いたアルゼンチンからの友人(KUIS生とその友達)がサンパウロに続いてリオに行くことになっており、「来なよ!」と言われ、先輩たちにまた会えるのと、前回行けなかった場所に行けるということもあり、足が勝手にリオへ向かっていた。オリエンテーションの後にバスに乗ったため、リオに到着したのは午後9時頃だった。その日は近くのお店で美味しいリゾットを食べて終えた。  2日目はかの有名なJardim botânicoに行った後、copacabanaのビーチへ行った。Jardim botânicoは沢山の木々が並んでおり、小動物などもいた。自然がとても豊かで、心が浄化されるような感覚がした。お昼ご飯は近くにある美術館に併設されているおしゃれなレストランで食べた。その後Havaianas(ブラジルで有名なサンダルのお店)に行き、ブラジルカラーのラインが入った白いサンダルを買った。このお店はブラジルのどこにでもあるのだが、お値段は安くないので今まで渋っていた、がようやく買った。みんなで買ったサンダルを履いてコパカバーナへと歩いて向かった。砂と海は想像以上に綺麗で、日本とは比べ物にならないほどだった。若干風が冷たく、空気も冷えていたので中に入ることはできなかったが、砂浜に座って海を見ているだけでも十分幸せな時間だった。コパカバーナは盗難被害が多いと聞いており、いつもより、より一層気を付けていたため何も被害なく帰ることができた。海沿いにはお店を出している人がたくさんいるため、ぼったくりに注意すればお土産の購入にはちょうど良いかもしれない。  3日目は、同じタイミングでリオに来ている、KUIS留学生&KUISに留学に来ていたブラジル人と海沿いの景色が良いレストランで食事をすることになっていた。またまた再会することができとても嬉しかった。お昼からサケリーニャを飲み、食事を楽しんだ。その後カフェに行き、私はチョコの飲み物を注文したのだが、それが思ったよりもチョコチョコしていて甘党の私でも飲むのに少し苦労した。メニューにあるということは需要があるということとなので、さすがブラジル。。少しの間そのカフェで過ごし、アルゼンチン組のお二人のフライト時間が迫ってきたためお別れすることになった。私もその後サンパウロ行きのバスの時間が迫っていたので、友達とブラジル人の友達と泣く泣くお別れをしタクシーでバスターミナルへと向かった。 ・沖縄祭りボランティア  Atibaiaの日本人栗農家さんのお手伝いをするために、沖縄祭りに参加した。その日は気温が高かったにも関わらずとてもたくさんの人がお祭りに参加していた。屋台もたくさんでていて、雰囲気としては夏祭りのようだった。お店では、私は接客ではなく料理のお手伝いをしていたためお客さんと話す機会はなかったが、栗を売っていたり和牛丼を売っているからか、日本人のお客さんが多かった。ブラジルの栗はあまり甘くないと言われていて、また和牛を手に入れるのもそう簡単ではないため、駐在員の方も食べたくなるのかなと。数日後に会う予定だったKUISのポルトガル語のGustavo先生も丁度沖縄祭りに訪れていて、一足先に約半年ぶりの再会ができて嬉しかった。お客さんが落ち着いてきた頃に、他のお店回ってきていいよと言われたため、お店を回っているとそうきそばを見つけ買って食べたが、やっぱり日本の食べ物は落ち着くなあと感じた。お祭りの終盤には、宮沢和史さんご本人による「風になりたい」を生で聞くことができてとても感動した。また「島人ぬ宝」や「島唄」なども聞くことができ、昨年の11月にボランティアとして参加させてもらったウチナーンチュ大会の雰囲気を思い出した。お祭りも終わり、片付け途中に隣のお店の女の子がかき氷をくれたりチョコレートをくれたりして優しさを感じた。作業自体は夜中の0時くらいまで続き、へとへとだったがとても良い経験をさせてもらえたと思う。沖縄移民が多いことももちろん理由の一つだとは思うが、やはり日本の文化や沖縄の文化にこれだけの人を集める理由があり、そういった事実に感動した。 ・3回目の運動会 em Bragança  留学に来て3回目の運動会に参加することになった。BragançaはAtibaiaの近くにあり、先月のレポートにも書いた日本語学校がある場所。競技内容はほとんど前二回の運動会で書いた内容と同じなので省略したい。唯一違かったのは飴食い競争があったくらいだと思う。テレビでは見たことがあったが、実際に参加したのは初めてだったので楽しかった。小麦粉の中から飴を探し出すのは難しかったが、競技が終わった後みんなでトイレに駆け込み笑いながら顔を洗うのはとても楽しかった。久々にハチマキを巻いてリレーを走ったりして、日本のように運動会を楽しんだ。夜ご飯ははBragançaで日本語を教えている教師のお家にお邪魔し、Braganca名物など夕飯をご馳走になった。 ・Kuis留学生&Gustavo先生サンパウロでの再会  サンパウロで会うことは留学前から先生と話していた。もうその時が来たのかと、この約半年間の時の早さにびっくりした。ジュイスに留学している友人とは会いすぎているくらい、留学中に会っている。初めて色々なアラブ料理を食べたが、とても美味しかった。色々な会話の中で、先生に今の私は以前と変わったか聞くと、変わったと答えてくれて嬉しかったのを覚えている。その後はJapan Houseに初めて行き、日本のおもちゃに関する展示を見た。 ・サンパウロ日本人学校の友達と11年ぶりの再会!  私は小学生の頃3年間だけサンパウロの日本人学校に通っていたのだが、約11年ぶりにまたサンパウロでその時の友達と会うことができた。当たり前ながら11年前は携帯を持っておらず、彼女の連絡先は持っていなかったが、昔も今も日本人学校に勤めている先生づてに彼女がまたブラジルに来ていると言うことを知り、こうして会うことができた。彼女もラテン系の言語に興味を持ち、勉強するために半年間サンパウロに来ていたそう。色々な話をしたが、またこうしてブラジルで会えるとは思ってもなかったし、自分がポルトガル語に興味を持つとはその時は一切思っていなかったため、とても感慨深い時間となった。 [住居] ・相次ぐ停電  8月に入ってから、急に建物の電気が脆くなった。少しでも強い雨が降るとすぐに停電してしまう。建物内のいくつかの施設の電力は別回線となっているため、非常用レンジや冷蔵庫はあるのだが、私が住んでいる建物には、1000人を超える人が住んでいるため取り合いになる。家賃も安くはないため、電力配線をどうにかしてほしいなあと思いながら過ごしている。 ・荒れた共有スペース、、、  先月ごろから、片付けに関する問題が続いている。食べた物も洗わずにやりっぱなし、食べ物もほったらかし、食べこぼしも拭かないという状況が続いている。夜にフェスタがある金曜日は特にひどい。友達を連れてきて盛大に汚してからフェスタに行く。やりっぱなしで放置されているため、料理もできない。もしかしたら帰ってきたら片付けるかもしれないと思い、一旦我慢し毎回次の日の夜まで待つが片付けてはくれない。。  他のrepúblicaでもこう言った片づけできない問題があるようだが、聞いてみたらこれは結構酷い方らしい。先月も汚しているかたたちへお願いをしたが、何度も繰り返すため、また言わなければならないのが非常に苦である。言い争いはしたくないので、少しは改善してほしいのだが、、、  また、ナイフが上に向けて乾かされていたり、トースターが落ちそうなところギリギリに置かれていたりと、危険なこともちらほら。実際に上に向けられている刃が私の手首に当たってしまい切り傷ができてしまった。本当に危ないので早急に伝えたが、本当に困っている。 [授業]  今学期は、念願の言語心理学や他学部のスポーツジャーナリズムの授業を取ることができ、加えてスポーツの授業(サッカー、空手、カポエイラ)も履修する。スポーツの授業は、月水それぞれ朝昼夜と授業があるためかなりハードになるだろう。 ※写真 左は、リオデジャネイロ。 右は、先生たちとの再会、ブラジルに咲いていた桜、空手、ボランティア活動。 ※以下はサンパウロへの留学を考えている方へ。参考までに知っておいた方が良い情報を掻い摘んで書いています。(上記と重複有り) あくまでも私の知見です。 ———————————————————————————————————————————————— ・ブラジルでの口座開設  基本的にブラジルに来ている留学生は、Nubankというネット上の口座を使用しています。NubankはRNMのカードさえあれば1日も経たずに現地の口座を開設をすることができます。店舗をかまえている銀行で口座を作ろうと試みている人もいましたが、現地での収入がないという点で開設することができていませんでした。そのため短時間で簡単に使用できるNubankがおすすめです。ブラジルのそれぞれの銀行にはpixという、日本でいうpaypayのような機能があります。それは住居の支払いをする事ができたり、割り勘で使用できたり、スマホで決済できたりするため非常に便利です。pixは口座を開設さえすれば使用することができます。 ・日本の口座からの送金  日本の口座からの送金には、wiseというアプリがおすすめです。wiseにはデビット機能もあり、サンパウロでは実際に買い物で使用できました。日本の口座とブラジルの口座を登録すれば、簡単に送金をすることができます。また、wiseは現金を下ろすときにも使用することができます。手数料も一定回数内は無料のため、クレジットカードのキャッシングなどよりかは追加の手数料を抑えることができます。 ・RNM(CRNM)について  またブラジルに来る可能性がある人は特に、日本に帰国後もRNMカードを大事に取っておく必要がある。3月の報告書でも述べたが、次回また外国人登録をする際、RNMが必要となります。もし私のようになくしてしまった場合は、紛失届の書類も追加で用意しなければならないため少し面倒です。またなくしてしまった場合、最低でもRNMの個人番号を覚えておけば手間が省けます。 ・滞在期間  学生ストライキが起こったり、やむを得ずに滞在期間を延長しなければならない可能性もあるでしょう。その場合、RNMカードに書かれているValidadeを確認してみてください。その日付がブラジルに’’滞在できる期間’’となります。VISAに書かれている期間は、’’ブラジルに入国できる’’期間です。 ちなみに私はVISAの期限が2月5日までで、RNMの期限が3月6日までとなっています。その場合は、RNMの期限まで滞在することができます。一応友人が連邦警察にて確認を取りましたが、これは参考程度で、制度が変わる可能性も十分にあるので必要になったときは確認してみてください。 ・日本から荷物を送ってもらうとき  住所、電話番号に加え、CPF(個人納税者番号)を記入するとしっかり届くことを確認しました。CPFはやはり必須のようです。もちろんここはブラジルなので、荷物が紛失してしまう可能性はあります。。紛失の可能性を除けば、禁止されているものを入れずに、記入するべきことを記入していればちゃんと届くでしょう。ラベルを作る際、CPFを記入する場所がないため、住所の欄に書きます。  日本から発送されたことを確認したら、行わなければいけないことがいくつかあります。 ①登録関係  CorreiosのHPでアカウントを作る→CPFなどの個人情報を登録→Minhas importações(Correios HP) にアクセス→追跡番号を入力→CPFを紐づけ です。荷物の追跡はAcompanhe seu objetoでできます。 ②支払い  税関に荷物が到着し、無事通るとMinhas importaçõesで追加料金の支払いができるようになります。Boletoという請求書が印刷できます。pixや銀行で直接支払うことが可能です。 課税対象額は、<記入した合計商品価格+輸送費(別途かかります)+保険料(保険に加入した人)>×0.6で計算することができます。またその料金プラス配達料金R$15が支払わなければならない額です。 私が実際に荷物を送ってもらったときは 4kg程度、商品価格5650円の物を送った場合、日本からの輸送費は15600円。 ブラジルで受け取る際にかかったお金は(商品価格R$183+別途輸送費R$505,28+保険料なし)×0.6=R$412,97 +郵送費R$15=R$428,82(日本円で約12000円)でした。 別途輸送費がかなりかかるため、送るものによっては割高になってしまうでしょう。私はブラジルで買えない物を送ってもらったため、納得できますが、もしブラジルでお金を出して買えるものであれば買ったほうがお得かもしれません。 これらの支払いが完了すると、自宅までの配送準備が始まります。 ・長期休み中のご飯  基本的にBandejão(学食)は開いているので、あまりお金を使いたくない人は学食でご飯を食べられます。祝日は開いていないので注意です。

住居形態
アパート
無線LAN(Wi-Fi)
月額費用
ブラジル レアール
30.3591円
内訳 費用(現地通貨) 日本円換算
家賃 2,750 83,488円
水道光熱費 0 0円
学費・教材費 156 4,736円
交通費 90 2,732円
通信費 36 1,093円
食費・その他 1,230 37,342円
合計 4,262 129,391円
授業編
Psycholinguistic
言語心理学
講義(地域言語)
480分
生徒数は70名ほど。言語習得(特に幼少期)について。予習のために本が提示され、その本の内容に沿って教師がスライドを使って説明する。 授業の雰囲気はとても活発で、生徒の意見もたくさん飛び交い、その意見に対し別の生徒が助言をすることもある。授業内容自体は難しく、顔を顰めている生徒もいるほどである。 <授業内容> 8/7 - 言語習得入門。 8/14 - 人間の脳と言語。 8/21 - 言語能力と言語習得の特性。 8/28 - 生成文法(再帰)。統語論。
Japanese CultureII
日本文化Ⅱ
講義(地域言語)
360分
生徒数は30人ほど。授業の内容は、日本の歴史を勉強していく中で日本の文化について知っていくというもの。後期は鎌倉時代から江戸時代の範囲を勉強する。日本について学ぶ授業ではあるが、講義、資料ともにポルトガル語で行われる。日本での歴史の授業で学んだ内容は勿論、初めて知る内容も多く、面白い。教授がスライドを見せて講義をする形式であるが、合間に問いを投げかけられたりコメントを求められ、それに対して生徒たちは自主的に答える。授業を受けている生徒は皆日本語専攻の生徒で、授業内での発言を聞く限りでは自分で興味を持って調べている方達も多いようである。 <授業内容> 8/11-源氏の台頭/武士政治の統合。 8/18-鎌倉時代(1192-1333) 歴史的人物:義経、弁慶、静香御前。 8/25-鎌倉時代(1192-1333)中世社会 - 疎外されたグループ。
Morphology of PortugueseI
ポルトガル語の形態論Ⅰ
講義(地域言語)
360分
生徒数は80名ほど。単語分類、単語形成や形態素の基礎など、ポルトガル語がどのような構造をしているかについて学習する授業。授業形式としては、もちろん教師による説明もあるが基本的にはクラス全体で一つのテーマについての先生対生徒のディスカッションが大半を占めている。最終課題や試験はなく、週ごとの授業リフレクション&ミニ調査のレポートを毎週提出(投稿)し、それが評価される。USPでは稀な評価方法だと思う。 授業の雰囲気としては、意見が活発に出ておりディスカッションも盛り上がっているように感じる。また毎週のレポートは他の人も閲覧することができる。様々な人の考え方を知ることができ、非常に面白い。 <授業内容> 8/11-先生による自己紹介。 8/18-言語とは何か。 8/25-言語やコミュニケーションと私たちの関わり。
Curso de Conversaçao e Escrita em Português para Estrangeiros- Nível C1
外国人向けのポルトガル語、会話、筆記ーC1 応用レベル
語学(地域言語)
240分
生徒数は10名ほど。留学生や、外国人向けの授業。開講されているポルトガル語授業の難易度としては一番上である。ポルトガル語の文法やコミュニケーションを学ぶ。毎週少し多めの宿題がある。初めはアルファベットから始まり、その後難易度が上がっていく。 8/22-授業の内容説明。基礎的な内容の復習(アルファベットの発音や前置詞、基礎的文法) expressão:”Aí sim” 8/29-基礎的な内容の復習(前置詞や疑問詞)。Expressão:Tá “mó” frio.
Sports journalism - the agenda beyond soccer
スポーツ・ジャーナリズム - フットボール以外の課題
講義(地域言語)
360分
生徒数は40名ほど。配属される学部とは別の学部(芸術コミュニケーション/ジャーナリズム)の授業。スポーツに興味がある人が集まった授業で、特にサッカー好きが多い印象。スポーツジャーナリズムについて、実践的な活動を含めて勉強する。ジャーナリズムのついて広い知識を持っており、発言をする人が多い。 8/10-スポーツジャーナリズムの概念と行動。 8/17- ジャーナリズム入門。 8/24-スポーツ界におけるメディア。 8/31-CEPEUSP(USPの運動施設)の見学。