青い空。優しい風。小鳥のさえずり。植物の香り。 桜に似た、紫の花を咲かせる木“ハカランダ"が満開になり、春の訪れを感じる。 グアナファトはいつも通り、世界からの観光客で賑わっていて、日本人観光客もちらほら。 そんな中私は、どこにも出かけず、家と学校の往復で1日1日が過ぎて行き、気づいたらもう四月になろうとしていた。 振り返れば、この三月は私にとってとても苦しい1ヶ月だった。私は焦っていたのだ。 「残り3ヶ月でこの留学生活が終わってしまうのに、私はこのままでいいのだろうか」と。 新学期になり、夢と希望で満ち溢れていた自分がまるで嘘かのように、私はその時の状況に満足できずにいた。 ーーーこれまでの8ヶ月で私は成長しているのだろうか。 不安と焦りで、私にとってこの春の空気は「私を苦しめるもの」になっていた。 春が来れば、雨季が来て、夏が来る。そして私は、グアナファトに真夏が来る前に帰国する。 そう考えると、春を感じると今まであまり気にしてなかった自分の成長に気になってしまうようになり、いつの間にか美しいはずの春の存在は私を苦しめていたのだ。実際、これまでで自分が成長できているのかなんてわからない。それに、日本に帰国してから初めて、自分がメキシコで経験して来たことの偉大さに気づくのだと、そういう考えは頭の隅にある。しかし、一度考えると止まらなくなってしまい、周りと比べてしまい、不安と焦りに変わるのだ。 他の日本人留学生と比べるのは悪いことではない。だが、それが自分を高めるものになるのか、それとも、自分を不安にさせるものになるのかは、自分の気持ちだけでなくその時の環境と状況にも決められてしまう。私は、“残り3ヶ月"という状況によって、“不安な自分"とさせられてしまったのだ。 私は考えた。思うことはたくさんあった。 ただ一つ言えることは、この状態があったことは決して恥ずかしいことではないということ。私は、この感情や状況を1つの思い出として忘れないでいたいと思ったからここに記した。 その国に行くことが全てではなく、その国で何をするのかが留学生活を“成功"させるかさせないかの鍵を持っているのだと、これは当然のことではあるが、私は改めて心からそう感じたのだ。もちろん、これまで何をしてきたのかも大事である。しかし私は、これまであまり考えてきてなかった“残りの3ヶ月をどう過ごすか"ということよく考え、先だけを見つめて走っていこうと決めたのである。 応援してくれている家族、友達、先生がいるからには、挫折など決して許されない。 このメキシコ留学生活が良いものとなるように、私はこのメキシコという地で精一杯戦おうと決めたのだ。
内訳 | 費用(現地通貨) | 日本円換算 |
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家賃 | 5,000 | 39,300円 |
水道光熱費 | 0 | 0円 |
学費・教材費 | 254 | 1,996円 |
交通費 | 352 | 2,767円 |
通信費 | 150 | 1,179円 |
食費・その他 | 3,720 | 29,239円 |
合計 | 9,476 | 74,481円 |