留学成果報告書 2024-06
プロフィール
学科
アジア言語学科
学年
2年
専攻
中国語専攻
留学期間
2024-02-01 ~ 2024-06-30
留学種別
交換
総括編
今回の留学のまとめ(中国文化大学)

【派遣先大学について】 (1) 基本情報 ・設立年 1962年 ・学生数 19,866人(2024年3月末時点、外国人学生含めず) ・設置学部 文学部、国際・外国語学部、理学部、法学部、社会科学部、農学部、工学部、ビジネス学部、ジャーナリズム・コミュニケーション学部、芸術学部、環境デザイン学部、教育学部、スポーツ健康学部、推進教育学部、サステナブル・イノベーション学部 (2) 所属した学部、コース、プログラム等(原語および日本語訳) 國際暨外語學院 日本語文學系(国際・外国語学部 日本語学科) (3) プログラムの概要 ・履修可能な授業、所属学部選択の制限など 交換留学生の所属学部は国籍によって自動的に決まります。 ・選択した学部・学科以外の授業を履修できるか 交換留学生は基本的に全ての学部、学科の授業を履修可能です。(一部履修不可の授業あり) ・語学コースを並行履修できるか 無料で履修できます。履修選択の項目に自動で授業一覧が出てくるので、自分が履修したい授業を選びます。 レベルが分かれている授業もあります。ただし、レベルは自動的に決まるのではないので、自分でやりたいレベルの授業を選ぶ必要があります。 (4) 大学の雰囲気、留学生や日本からの学生の割合や人数 本校は台北市の北部、陽明山に位置します。山地ではありますが、大学の敷地はかなり広いです。正規留学の学生もかなりいるようで、体感的には留学生の割合は結構多いように感じました。 (5) 課題や試験 基本的にはKUISの授業と大差はないです。課題の量はそれほど多くありませんが、授業で行う発表などの準備があったりしたので、忙しさはそれほど変わらないと感じました。 (6) 困ったときに相談できたか、相談窓口はどこか、どのようなサポートを受けられたか 現地学生用の相談窓口もありましたが、私は基本的には日本人留学生担当の方と連絡を取り、さまざまな手続きなどのサポートをしてもらっていました。 (7) オリエンテーション 全体オリエンテーションは入寮日〜授業開始前と帰国前の2回ありました。前者では入寮手続きと寮費の払い方、履修登録の仕方、中華民国滞在に必要な居留証(1年留学の学生のみ)やUIナンバーの申請の仕方などについての説明、後者では退寮・離校手続きなどについての説明がありました。オリエンテーション自体は英語と中国語で進められましたが、日本人担当の方が後で重要な部分を日本語訳した文章を送ってくださいました。 (8) 履修登録 現地到着後に行います。登録期間は授業開始日から1週間で、その間は気になる授業に自由に出席して、ガイダンスを聴くことができます。加えて留学生は専用の語学授業を履修することができます。交換留学生は基本的に全ての授業を履修可能です。また、登録期間終了からしばらくすると、棄修や履修授業の変更といった修正をすることができます。 【自身の留学について】 (1) 留学を決意した理由 前から台湾に興味を持っており、留学制度を活用して台湾に行きたいと考えていました。留学では数日間の旅行ではなかなか行けないようなディープな場所にもたくさん行けたり、地元民に混じって生活ができるので、それらの点も考えて留学が良いなと感じていました。 (2) 留学先を選んだ理由 特に台北に行きたかったので、台北市内に所在する学校を選びました。 (3) 留学のためにした準備/しておけば良かったと思う準備(学習面) 特にこれといって特別な準備はしませんでした。強いて言うならMULCによく通って、台湾からの留学生とたくさん交流したことだと思います。 しかし、現地の人々が話す言葉はかなり早く、中国語を4~5年間学んできた私でも聞き取るのに困ったため、リスニング力を鍛えておくことを強くおすすめします… それに加えて簡単な日常会話ができるようになっておくとなお良いでしょう。やはりたくさんMULCに通い、ネイティブの方と会話の練習を積み重ねておいた方が良いと思います。 (4) 留学のためにした準備/しておけば良かったと思う準備(生活面) 日本から持っていく荷物は最低限のものに抑えておきました。特に服は、滞在中の気候を想定して、薄手のものしか持っていきませんでした。ですが今年の台湾の冬は割と寒かったので、現地で軽いコートを1枚購入しました。 (5) 留学中の交友関係 留学生同士とは授業や寮生活の中で仲良くなり、何回かご飯に誘われたり、自分から誘ったりもしました。 現地の学生とは、日本語学科の学生と留学生が互いに交流する「学伴」という活動の中で仲良くなりました。 (6) 授業についての全般的な感想、学んだこと 基本的な面はKUISの授業と変わらなかったです。ただ一つ違うところが、KUISの授業が1コマ90分を通しで行うのに対し、中国文化大学の授業は100分授業を50分ずつに分けて間に10分休憩が必ず入ります。個人的には必ず休憩できる文化大学の形式の方が楽に授業を受けられると感じました。 (7) 授業外で参加した活動 先述の「学伴」に参加していました。具体的には、ある言語を専攻する学生が、その言語を母語とする留学生と交流しながらお互いに言語交換をするという活動です。学内でゲームをして交流する他、いくつかの班に分かれて班ごとにどこかに出かけたりもします。私の場合は、大学周辺の飲食店で一緒に食事をしたり、夜市に出かけたりしました。 (8) 授業外の活動についての全般的な感想、学んだこと 学伴は本当に楽しかったです。何より台湾人学生のみんなが優しくて、いろんな人が私のことをかわいがってくれました。それにみんな日本語が割と上手でした。語学授業の教科書のわからないところを教えたりもしてくれました。ただその反面、私はついつい日本語をいっぱい使ってしまい、少し危機感を覚えました。 夜市に行ったことは学伴の最高の思い出です。その夜市の定番メニューから地元民のみぞ知る隠れた名物までいろいろ教えてもらえました。 (9) 留学で達成した最も大きなこと 個人的には「留学に行ったこと」自体が大きな挑戦だったと感じています。それまでの私は、自分一人で何かをすることが苦手で、いつも親や周りの人間に助けてもらってばかりでした。留学先には知り合いなど誰一人いないので、当然自分の世話は自分でしなければならず、最初は慣れない自分の世話に苦労していました。しかししばらく経ってくると、だんだん自分でできることが増えていき、最終的には一人で泊まりがけの旅も成功させることができるようになりました。それに、帰ってきた後も家族や友人たちから「成長したね」と言ってもらえたので、客観的に見てもステップアップできたのではないかと思っています。 (10) 今後どのような学習を継続していきたいか 言語学習に終わりはないと思っているので、留学したことがゴールだと思わずに、現地で得た教材なども使いながら学習に励みたいと思っています。 また、寮の同室の人がHSKの勉強をしていたので、私もそれに続くようにHSK取得を目指したいです。 【渡航・滞在先住居について】 (1) 派遣先への出願 現地大学の担当者よりメールで出願案内が送られてくるので、それに従って出願を行います。出願が受理されると、KUISの国際戦略部窓口に入学許可証が届くので受け取り、必ずそれを持って渡航してください。 (2) ビザ申請 1学期留学の学生は停留ビザを、1年留学の学生は居留ビザを申請します。申請には入学許可証の原本及びコピーが必要になります。シングルとマルチがありますが、どちらでも構いません。(一時帰国後に無効になるかならないかの違いです。私は念の為マルチを申請しました。) 居留ビザを申請した方は、現地で居留証(ARC)を受け取らなければなりません。また、停留ビザを申請した方は入国から90日で一旦期限が切れるので、タイミングを計算して延長を行う必要があります。延長を行うと最大180日間滞在が可能です。 (3) 航空券を予約した方法 航空券の検索はSkyScannerというサイトを利用しましたが、予約と購入はその航空券の航空会社の公式サイトから行いました。 (4) 渡航したルート 羽田空港→台北松山空港 (5) 最寄りの空港から大学または住居までの移動 私が利用した台北松山空港からは送迎がなかったので、MRTと路線バスを利用して大学の寮まで移動しました。 (6) 滞在先住居を探した方法 大学敷地内にある寮に入寮しました。入寮の申請は出願の時点で行います。 (7) 滞在先住居についての詳細 (費用の支払い方法、設備や備品は何があったか、メンテナンスの状態など) 寮費の支払いは現地到着後に行います。まず、支払い用の紙を学生用ページからダウンロードして印刷し、それから支払います。郵便局などで支払う方法もありましたが、一番手っ取り早いのは学内の支払い窓口に行く方法です。ただし、窓口支払いでは現金しか使えません。 寮は女子寮と男子寮に分かれており、どの寮も4~6人部屋です。ロフトベッドが人数分置いてあり、その下に机とクローゼットがあります。ベッドには寝具が付いていないので、自分で調達する必要があります。エアコンが設置されており、利用にはエアコンカードが必要です(学内で購入)。 電子レンジ、冷蔵庫、テレビなどはありません。ランドリーには洗濯機と乾燥機があり、それぞれ1回10元かかります。シャワールームもありますが、湯船はありません。 (8) 滞在先についての感想、アドバイス 寮での生活経験がなかったので不安でしたが、結構快適に生活できました。しかし、電子レンジと冷蔵庫がなかったので、食べ物の保存に困りました。寝具一式は初日に大学近くの店で購入しました。また、部屋の中に結構虫が出ていたので、虫除けグッズを準備しておいたほうが良いと思います。 【滞在国・地域での生活について】 (1) 現地での支払方法や現金の調達 現金とクレジットカードを主に利用していました。クレジットカードは比較的高価な物を購入する際に使いました。海外キャッシング可能なクレジットカードを事前に作成したので、緊急で現金が欲しいときには少しキャッシングを利用しました。現金は出発日に20万円ほど持っていき、4月に母親が来台した際に追加で20万円ほど持ってきてくれました。 クレジットカードは多くの店で使えますが、古めの店や夜市の屋台などでは使えないところもありました。 (2) 携帯電話 現地では日本で使っているスマホをそのまま利用しました。事前にSIMロックを解除してから、現地の空港で学生用のSIMカードを購入しました。SIMカードはビザの日数分しか購入させてもらえなかったので、ビザ延長をしてから街中の店舗でSIMの期限を延長しました。電話番号は変わりますが、LINEは連絡先が変わらずそのまま使えました。 (3) インターネット 大学の建物内・寮内にフリーWi-Fiが通っています。特に寮は、部屋ごとにアクセスポイントが分かれているので、Wi-Fiが繋がらないところもありました。 街中でも多くの場所でフリーWi-Fiがあります。バス停にもアクセスポイントがあるところがあります。 (4) 医療 現地の病院には2回行きました。いずれも日本語対応の病院です。1回目に行った病院は入っていた保険の医療費建て替えに対応していなかったので、自腹で払いました。2回目は保険会社の海外相談窓口に連絡し、医療費建て替えが効く病院を紹介してもらい、そこを受診しました。診察を受けた医師は日本語を話せませんでしたが、翻訳機能を使いながらコミュニケーションを取りました。 (5) 日本から持っていくべきもの 日本から持っていくものとしては、基本的には常備薬や服など、現地では入手しがたいようなものが良いでしょう。台湾には日本企業の直営店や、日本製品を扱う店舗が多く、自分が普段使っているものも入手できる可能性がありますが、値段は日本と比べるとやや高いです。 また、ボディーソープやシャンプー、リンスなども自分が使い慣れてるものを持っていくと良いと思います。 (6) 治安状況 日本の外務省へオンラインで「在留届」を提出しておくと、滞在地域に応じた日本大使館・総領事館から現地の治安情報を知らせるメールが届くので、それに目を通して治安を確認していました。(3ヶ月以上の滞在の場合には在留届の提出が義務です) 私が滞在していた地域の周辺は比較的治安は良かったと思うのですが、大きな駅や繁華街に多くのホームレスがいたり、他の都市ではMRTの車内で切りつけ事件が起きていたりしたので、日本ほど治安は良くないかもしれないです。 (7) 食事 学食やコンビニの他、大学周辺に飲食店街があり、安価で食事ができました。毎週休日は出かけていたので、大学周辺ほど安価ではありませんが街中や夜市で食事をすることも多かったです。KUISの学食とは違い、フードコートのような感じで、セルフサービスで弁当を作れるところもありました。 (8) 情報の入手 寮にテレビがなかったので、ニュースは限られたときにしか見れませんでしたが、天気予報は中央氣象署(日本の気象庁に相当)の公式アプリを入れて確認していました。現地スポットの情報は、一応ガイドブックも持っていきましたが、複数のサイトやSNSを主に活用して調べていました。 (9) 特筆すべき文化や習慣の違い、気を付けるべき点 ・右側通行、エスカレーターも右乗り ・バスに乗るときは手を上げる ・MRTやバス車内では完全飲食禁止(台湾鉄道、台湾高速鉄道ではOK) 主にこういった点が挙げられます。 特に日本人が気を付けるべきことは公共交通機関での飲食禁止だと思います。日本ではそれぞれの公共交通事業者によって飲食のルールが曖昧ですが、台湾ではどの都市のMRTやバスでも飲食禁止が厳しく徹底されており、見つかった場合は多額の罰金が処せられます。外国人も例外ではないので、十分注意してください。 【進路について】 (1) 留学終了後の進路 現時点では未定、しかし中国語など今まで学んできたことを活かせるような仕事に就きたい。 (2) 現地での就職活動や進学準備 特に行っていません。 (3) その進路に対して留学経験をどう活かすか やりたいことがまだ決まっていないので具体的にどう活かせるかはわかりませんが、おそらく留学経験があるということは多くの期待を持たれると思うので、その期待に応えられるようにより集中して学習に励みたいなと思っています。 【今後留学を目指す学生へのアドバイス】 留学、というと少しハードルが高く感じてしまうかもしれません。でも行きたいと思っている学生さんも多いのではないでしょうか。正直、私自身も留学始めたての頃は現地人の会話が聞き取れなかったりして結構苦労しました。ですがそれ以上の楽しさは絶対にあります。ご飯の美味しさ、街並みの趣、地域によって違う表情など、日本人を魅了する様々な魅力が台湾には詰まっていると私は思います。同時に、中国語学習にとってのより良い環境…お互いがお互いを刺激し合える環境もあります。 皆さんもぜひ台湾に来て、五感を使って中国語を学びながら、その魅力を堪能してみてください。

留学費用
台湾 台湾ドル
4.962円
内訳 費用(現地通貨) 日本円換算
家賃 12,700 63,017円
水道光熱費 0 0円
学費・教材費 4,323 21,451円
交通費 8,334 41,353円
通信費 1,800 8,932円
食費・その他 47,840 237,382円
小計 74,997 372,135円
航空券
80,770
保険
56,375
ビザ関連費用
15,500
その他
40,700
合計 565,480 円