科目情報
Cultura e identidad en Asia
Cultura e identidad en Asia
Culture and identity in Asia
アジアの文化とアイデンティティ
講義(英語)
### アジアにおける文化とアイデンティティ(スペイン語・英語バイリンガル) **シラバス(講義計画書)** **国際学部** **2026年-B学期** **担当教員:** クリストバル・コリニョン・デ・アルバ博士(Dr. Cristóbal Collignon de Alba) **所属:** 太平洋研究学部(CUCSH Los Belenes) --- #### はじめに 「アジア」(括弧付き)は物理的な概念であると同時に、政治的・精神的な構成概念であり、日に日に縮まりつつある遠さを感じさせます。国際市場におけるアジアの参画、そして何よりも現在の政治的・地政学的な重要性は、この地域を総合的(ホリスティック)に理解する必要性を物語っています。人々や社会的・政治的組織から、地理や生産手段に至るまで幅広く扱います。また、哲学や科学への貢献、さらには太古の伝統に浸りながらもきわめてダイナミックに変化する現代社会のあり方を反映した諸問題に対する姿勢についても学びます。 対面授業および講読文献、映画、各種視覚資料などのコンテンツは英語とスペイン語で行われます。文献は英語、プレゼンテーションも英語で行われますが、解説はスペイン語で行われるため、本科目はバイリンガル科目とみなされます。 --- #### 本科目の目標 1. アジア地域で発生した社会的、政治的、経済的現象の原因を総合的(ホリスティック)な視点から理解・説明できるようになる。 2. 二項対立による安易な一般化や価値判断を避け、アジア地域の文化的特質などの細かいディテールに配慮した分析やプロジェクトを実施できるようになる。 3. 本コースを通じて、提示されたガイドラインに従い、最終プロジェクトにて学術出版に挑戦する機会を得る。 --- #### 担当教員について コリマ大学にて環太平洋関係プログラムの博士号を取得し、グアダラハラ大学日本研究センターの創設メンバーでもあるクリストバル・コリニョン・デ・アルバ博士。また、CUCSH太平洋研究学部の学術誌『México y la Cuenca del Pacífico』にも協力しています。研究領域は日本および中国での教職・研究経験(計4年間)に由来し、文化社会学、国際関係論、文化外交、様々な分野における環太平洋間の体験交流などの現地調査や学術活動を行ってきました。 現在はグアダラハラ大学の専任教授を務める傍ら、グアダラハラ市内の複数の高等教育機関でも講師を務めています。 --- #### 評価基準 | 評価項目 | 割合 | | --- | --- | | **授業への積極的な参加** | 30% | | **個人/グループ コロキウム(発表)** | 30% | | **最終小論文(エッセイ)** | 20% | | **課題提出、小テスト(クイズ)等** | 20% | | **学術雑誌への査読提出** | **+10%(加点)** | | **デジタルマナー(勤務時間外 9:00〜17:00 の連絡)** | **+3% / -3%** | | **合計** | **110%** | ##### 授業への積極的な参加について 分析対象となる様々なテーマに対し、議論や意見交換を活性化させ、自分の意見を裏付ける論理的な主張を展開できるよう、受講生には継続的かつ積極的な知的能力の発揮が求められます。 参加度の評価は、物理的に配布される3種類の専用スタンプ(お札)によって行われます。期末に成績を確定させるために、各自で保管・提示する必要があります。スタンプは累積・再発行ができず、満点を取得するには3種類すべてのスタンプを揃える必要があります。 * **貢献スタンプ(10%)– 貢献 お札** * 授業中に分析や議論の流れにインパクトを与える有意義な発言をした場合。 * Google Classroomのクラスページで補足情報や動画、文献などを共有し、それを授業内の議論に持ち込んだ場合。 * **質問スタンプ(10%)- 尋ねる お札** * 授業中に妥当で熟考された、批評的かつ建設的な質問を投げかけた場合。 * Google Classroom上で深い考察(問いかけや問題提起の形)を投稿し、プラットフォーム上で適切な学術議論を生み出した場合。 * **チャレンジスタンプ(10%)– 挑戦 お札** * 授業中に学術的かつ信頼性の高い情報に基づき、アイデアに反論したりデータや提案に挑んだりした場合。発表時にはテーマの理解と課題文献に沿った計画性を示す必要があります。 ※この項目の評価は教員の主観的な裁量による部分が大きいため、受講生は継続的に努力し、欠席しないことが強く推奨されます。 ##### 最終小論文(エッセイ)および発表について 個人、または2名〜3名のグループで取り組みます。審査の厳しさはチームの人数に応じて変わります。また、執筆および発表を英語で行う場合、評価の基準(厳しさ)は緩和されます。 最終課題は**学術論文形式の研究**であり、「アジアにおける文化とアイデンティティ」のテーマ内であれば自由選択で、選択した専門の学術雑誌の投稿規定・基準に準拠して作成します。投稿したい雑誌の規定を各自で確認してください。 最終発表はその研究に基づくものであり、割り当てられた時間・日時・場所で行われます。通常、発表時間は1人あたり15分です(ペアの場合は30分、3人の場合は45分)。 **エッセイおよび発表の評価基準:** | 評価項目 | 高(Alto) | 中(Promedio) | 低(Bajo) | 該当なし(NA) | | --- | --- | --- | --- | --- | | **批判的分析のレベル** | 20 pt | 10 pt | 5 pt | 0 pt | | **テーマの熟知度** | 20 pt | 10 pt | 5 pt | 0 pt | | **明確な立論と論理展開** | 10 pt | 5 pt | 2 pt | 0 pt | | **高品質な学術参考文献** | 20 pt | 10 pt | 5 pt | 0 pt | | **グループマネジメント(質疑応答・進行等)** | 20 pt | 10 pt | 5 pt | 0 pt | | **スライドの質** | 10 pt | 5 pt | 2 pt | 0 pt | ##### 学術雑誌への査読提出 学術出版へのアプローチを経験することは非常に重要です。そのため、最終エッセイを学術雑誌の出版フォーマットで作成し、実際の学術雑誌に査読申請を出した受講生には、加点としてボーナスが付与されます。 ※論文が実際に採択される必要はなく、公募期間中に受領され、その確認メールを提示できれば対象となります。 ##### キャンパス外活動(フィールドワーク等) 本科目では、アジア料理のフィールドワーク(食文化体験)、学会や講演会への参加などの課外活動を予定しています。これらはすべて任意参加です。実施日程や準備についてはクラス全体で話し合って決定します。受講生は大学の医療保険を有効にしておくことが推奨されます。 --- #### 講義計画(毎週のスケジュール) * **第1週:導入** * **テーマ:** 非ヨーロッパ的視点 * **事前読書:** 『History of International Relations: A Non-European Perspective』(第1・2章) * **第2週:古代アジアの哲学** * **テーマ:** 仏教 * **事前読書:** 『El Zen Habla: Los gritos del vacío』/『Unmasking Buddhism』 * **課題:** 『Los gritos del vacío』からコミックを2つ選び比較・考察 * **映画:** 『おくりびと』(滝田洋二郎 監督、2008年) * **第3週:古代アジアの哲学** * **テーマ:** 道教と儒教 * **事前読書:** 『An Illustrated Introduction to Taoism』/『Confucianism: A Very Short Introduction』 * **課題:** 易経(I Ching)オラクルの実践、道教と儒教に関する考察 * **映画:** 『BARAKA』(1992年) * **第4週:近代アジアの哲学** * **テーマ:** アイデンティティの哲学 * **事前読書:** 『Engaging Japanese Philosophy: A Short History』(第11章) * **課題:** 短期エッセイ(3ページ)「なぜ日本は20世紀初頭にアジアで唯一“哲学”という学問を発展させられたのか?」 * **映画:** 『るろうに剣心』(大友啓史 監督、2012年) * **第5週:日本** * **テーマ:** 江戸時代からの日本 * **事前読書:** 『Modern East Asia: A Cultural, Social, and Political History』(第17・20章) * **映画:** 『沈黙 -サイレンス-』(マーティン・スコセッシ 監督、2016年) * **第6週:日本** * **テーマ:** 日本帝国主義と抵抗 * **事前読書:** 『Modern East Asia: A Cultural, Social, and Political History』(第22・26章) * **映画:** 『火垂るの墓』(高畑勲 監督、1988年) * **第7週:日本** * **テーマ:** ポップカルチャーと過労死 * **事前読書:** 『Modern East Asia: A Cultural, Social, and Political History』(第30章) * **課題:** 短期エッセイ(3ページ)「なぜ日本は“経済の大国、政治の小国”と呼ばれるのか?」 * **漫画:** 『東京BABYLON』(CLAMP、1992-1993年、抜粋) * **第8週:総括** * **テーマ:** では…「アジア」とは何か? * **事前読書:** 『The inter-Asia cultural studies reader』(第1章) * **課題:** 小テスト(クイズ) * **第9週:中国** * **テーマ:** 中国における模造(山寨/Shanzhai)と解体の芸術 * **事前読書:** 『SHANZHAI: El Arte de la Falsificación y la Deconstrucción en China』(ハン・ビョンチョル著) * **映画:** 『雪花と密扇(Snow Flower and the Secret Fan)』(2011年) * **第10週:西洋と東洋(歴史・政治・社会的考察)** * **テーマ:** 環太平洋関係 * **事前読書:** 『El japonés que conquistó guadalajara』(17世紀のグアダラハラにおけるフアン・デ・パエス/津田清右衛門の歴史) * **第11週:西洋と東洋(歴史・政治・社会的考察)** * **テーマ:** 誰が私たちを「違っている」と言ったのか? * **事前読書:** 『The inter-Asia cultural studies reader』(第2章) * **第12週:南から北へのアジア** * **テーマ:** 祖母、母、姉妹、娘の文化 * **事前読書:** ラビンドラナート・タゴール 短編小説『A single night』『Fool's Gold』 * **課題:** 童話・民話のローカライズ課題、小テスト(クイズ) * **映画:** 『モンスーン・ウェディング』(ミーラー・ナイール 監督、2001年) * **第13週:南から北へのアジア** * **テーマ:** アジアにおけるジェンダー研究 * **事前読書:** 『The secret history of Mongol queens』(序章・第1章) * **映画:** 『The Eagle Huntress(イーグルハンター)』(オットー・ベル 監督、2016年) * **第14週:南から北へのアジア** * **テーマ:** 3つ、12個、それとも2つのコリア? 21世紀の韓国・朝鮮が払う代償 * **事前読書:** 『Modern East Asia: A Cultural, Social, and Political History』(第15・21章) * **映画:** 『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ 監督、2019年) * **第15週・第16週:最終発表** * **テーマ:** 最終コロキウム(発表)および最終成績の返却
全学部対象