留学成果報告書 2023-12
プロフィール
学科
アジア言語学科
学年
4年
留学期間
2023-02-01 ~ 2023-12-31
留学種別
交換
総括編
サイゴン留学まとめ

【派遣先大学について】 (1) 基本情報 ・設立年 1957 年 ・学生数 22000人 ・設置学部 28学部 ・その他 (2) 所属した学部、コース、プログラム等(原語および日本語訳) Khoa tiếng Việt học / Khoa Việt Nam học. (3) プログラムの概要 ・履修可能な授業、所属学部選択の制限など ベトナム語学部ではそれぞれのレベルに合った授業を受講することができる。2時間の授業と4時間の授業とプライベートコースの3タイプがあるが、交換留学の場合でも、プライベートコースは有料。 ベトナム学部では、人文大学の正規の学生(1〜4年生)が受けている授業から自由に選択して選ぶことができる。 ・語学留学の場合:学部科目を履修できるオプションがあったか あり。最初から学部で授業を受けるにはある程度のベトナム語能力を証明する資格等が必要。多くの場合はベトナム語能力試験でB2〜C1ほどが求められるそうだが、その情報も実際あてにならなかった。しばらくベトナム語学部の方で勉強していて、ある程度のベトナム語能力が認められている場合は資格が必要ない場合がある。しかしそのあたりの明確な線引きはないように見えた。実際、ベトナム学部の正規の学生のベトナム語レベルも人によって様々で、中には全然話すことができない人もいて驚いた。 (4) 大学の雰囲気、留学生や日本からの学生の割合や人数 大学の雰囲気はそこまで厳しくなく、穏やかな雰囲気であると思う。他の大学では、サンダルや膝が見えるズボンは禁止などあるがここはそんなことはない。ベトナム語学部、ベトナム学部ともに外国人が100%である。 (5) 課題や試験(KUISとの違いや負担の大きさなど) ベトナム語学部では宿題はなかった。ただ、次の授業の予習は欠かせない。ベトナム学部では毎回のように宿題がある。Zaloというチャットアプリを使って宿題を提出したり、クラスの情報を発信していたりするので、いち早くそのクラスに馴染んでクラスメイトからzaloや情報をもらえるかが大切だった。 (6) 困ったときに相談できたか、相談窓口はどこか、どのようなサポートを受けられたか 困った時はベトナム語学部のオフィスに行っていた。特に、ベトナム語学部で自分に合ったレベルのクラスがもうなくなってしまった時に、ベトナム学部に移動することの助言を頂いたのでとても助かった。 (7) オリエンテーション (オリエンテーションがあったか、あった場合その内容) なし。 (8) 履修登録 (履修登録のタイミング(渡航前・渡航後)や、履修登録の方法など) ベトナム語学部は、クラスが終わるタイミング(2ヶ月or4ヶ月ごと)でオフィスに行き、授業の登録をする。 ベトナム学部は、ベトナム語学部のオフィスより建物の奥にあるベトナム学部のオフィスに行き、シラバス一覧の資料をもらって、そこから授業を選ぶ。登録用の紙をもらう事ができるので、その紙に書き込んで担当の人に提出する。 【自身の留学について】 (1) 留学を決意した理由 語学の向上はもちろんのこと、日本側から見たベトナムだけではなく、ちゃんとベトナムに住むことによってベトナム側に立って考える力がつくと考えていた。また、時間がある大学生活の中で、少しでも違う世界を見て自分自身の価値観や多様性を向上させたかった。 (2) 留学先を選んだ理由 サイゴンを選んだのは天気や人の暖かさが自分自身と合っていると思っていたため。今の大学は、外国人に対してのベトナム語教育の歴史が長く、尚且つサイゴンの中心に位置しているため国際色豊かなサイゴンを一番感じる事ができると考えたため。 (3) 留学のためにした準備/しておけば良かったと思う準備(学習面) 文法はともかく、単語量をもっと増やすべきだった。 (4) 留学のためにした準備/しておけば良かったと思う準備(生活面) もっと積極的に話しかけたり、コミュニケーションを取ろうとするマインド。日本人だからといって遠慮しない。 (5) 留学中の交友関係 (どのようなきっかけで交友関係が広がったか、どのような活動をしたかなど) 留学中は日本人の友達を作らないようにしていましたが、意外とベトナム人の友達は日本人繋がりでできる事が多かった。そう意味では日本人の友達を持つことは悪くないと思った。友達とは、カフェに行くことが一番多く、次にサッカー、たまに遠出した。 (6) 授業についての全般的な感想、学んだこと ベトナム語はもちろんのこと、ベトナム人がどれほどベトナムの文化を重要視しているのか、ベトナムの社会構造など、ベトナム内のことを多く知る事ができたと思う。また、これまでKUISでは客観的に学んできたベトナムの文化や社会について主観的に考えることによって、また違った見方をする事ができた。 (7) 授業外で参加した活動 (ボランティア、サークルなど:参加した場合申し込み方法) 東日クラブをはじめとした日本語クラブ。東日クラブは申し込み不要。他の日本語クラブ等はフェイスブックを使用して見つけ、申し込むことができる。 (8) 授業外の活動についての全般的な感想、学んだこと 活動を通して、ベトナムの良いところも悪いところも見えてきた。悪いところが見えるのは個人的に良い事だと思っていて、それはこれから仕事をする時にベトナムと関わるのであればしっかりとその弱点を把握できているという事だと思う。また、逆にそれによってこれまであまり良いイメージを持っていなかった日本の社会の良いところも見えてきて、留学を終えた今ならもっと日本の社会のいい部分を自分なりに見つけて楽しむことができると思う。 (9) 留学で達成した最も大きなこと ベトナム語の能力としては、10月に受けた擬似のベトナム語能力試験でC1の結果を出すことができた。普段の活動では、12月に在越日本大使館からのご招待を頂き、ASEAN-JAPAN Youth Festivalに日本の代表の学生として参加することができた。ASEANの各国の代表と英語でのディスカッションを踏まえて様々なことを学んだ。ベトナム語とは直接の関係はないが、日頃の授業の事があったからこそ、大学からの推薦を頂いたと思う。 (10) 今後どのような学習を継続していきたいか 積極的にベトナム語に触れるようにすることと、 日本に慣れずに、それぞれの国で感じた良さを忘れずに何事もチャレンジしていく。 【渡航・滞在先住居について】 (1) 派遣先への出願 (気を付けるべき点など) 普通に手続きやメールの返信を忘れられている時があるので、遠慮せずに催促する。 (2) ビザ申請 (気を付けるべき点や、申請から発行までにかかった時間など) 東京のベトナム大使館(特にテト前)はかなり混んでいるので、日程に余裕を持って行く。 (3) 航空券を予約した方法 (旅行代理店や利用したウェブサイトなど) ベトナムエアラインの公式HP (4) 渡航したルート 成田→サイゴン(直行) (5) 最寄りの空港から大学または住居までの移動 (大学の出迎えサービスがあったか、どの交通機関を使用したかなど) 徒歩 (6) 滞在先住居を探した方法 サイゴンでの不動産業者をネットで探して、その不動産業者に物件を紹介してもらったが、その後にその不動産業者は介入することはなく、大家さんと直接交渉を進めました。 (7) 滞在先住居についての詳細 (費用の支払い方法、設備や備品は何があったか、メンテンスの状態など) 現金or銀行送金 冷蔵庫、エアコン、テレビ、ケトル、電子レンジ、IH、 日本製品も多く、状態も良い。 (8) 滞在先についての感想、アドバイス (どのような生活をするべきか、何を持っていくべきかなど) 正直ベトナムは大家さんとの相性がかなり大きいと思うので引越し前提で借りてもいいかもしれません。大家さんとの相性がいいと本当に充実して、そこからまた交流が広がります。 【滞在国・地域での生活について】 (1) 現地での支払方法や現金の調達 (どの支払い方法を主に使用していたか、現金をどうやって引き出したか、日本からどうやって送金したか、クレジットカードはどの程度使用できるかなど) プラチナパスポートで全て完結させていました。(現在はサービス終了済み) カードは少し高価な店であればほとんどの店は対応していました。 (2) 携帯電話 (現地で携帯電話やSIMカードをどうやって購入したかなど) 大学の先生がちょうど帰省していたので、一緒に携帯ショップに行って契約しました。 (3) インターネット (キャンパス内や住居、街中でのインターネットの繋がりやすさなど) キャンパス内のwifiはため息が出るほど使い物にならない。カフェでの無料wifiの設備の良さは日本以上。その代わりsimの通信はそこまで良くないように感じたが、使えないほどではない。 (4) 医療 (現地で病院にかかったか、その際の対応はどうだったか、困ったことはあったかなど) 現地でインフルエンザA型に感染。東京海上火災保険に連絡し、最寄りの病院を受診し、診察料金、処方された薬の料金など何も負担することなく完治した。 (5) 日本から持っていくべきもの 遠慮しないマインド (6) 治安状況 (どのような危険があるか、どうやって情報を入手したか、どのような対策をしていたか) 特に危険な状況になることはなかったが、家の鍵やカード類は紐でリュックに固定していた。野良犬に注意する。 (7) 食事 (毎食どのように用意したか、大学の学食があったか、学食や外食はいくらくらいか) 毎食は大体外食で、一日大体800円行かないくらいだが、友達とご飯に行ったり、頻繁にカフェに行くとその分かさむ。 (8) 情報の入手 (書籍やウェブサイト、ガイドブックなど、現地の情報をどのように入手したか) 日頃から大家さんと多くお話ししたり、ニュースなどはベトジョーをたまに見ていた。 (9) 特筆すべき文化や習慣の違い、気を付けるべき点 最初に話してみて怒っているように見えるおばちゃんやおじちゃんでも仲良くなるとすごく優しいので、すぐに敵対するのではなく、寛容に受け止めて、明るく返せたらいい。 【進路について】 ※目標編(非公開)と重複しても構いませんが、公開することが差し支える内容は目標編に記載してください。 (1) 留学終了後の進路 (就職、進学、未定など、決まっておりかつ公開が差支えなければ就職先や進学先) 商社 (2) 現地での就職活動や進学準備 (現地から日本の企業に就職活動をしたか、日本企業のジョブフェアなど現地で就職活動をしたか、大学院の進学準備をどのように行ったかなど、した場合その方法) ベトナムでオンラインにて就職活動をした。 (3) その進路に対して留学経験をどう活かすか 語学を生かすこともそうだが、せっかく色々な経験をしてきたのだから、ビジネスでも私生活でも視野を広く持って寛容で寛大な人間になる。 【今後留学を目指す学生へのアドバイス】 私は2年生から留学を希望しましたが、結局4年生になるまでコロナで行くことができませんでした。3年生の後期には正直留学を諦めていましたが、4年生の前期になってやっぱりこのまま卒業はできないと思い、もう一度4年生をやり直して留学に行く決意をしました。コロナなんて状況ではなかったら4年生で留学に行く人などいないわけで、就活もどうなるかわからなかったけれど、本当にあの時に決断した自分、支えてくれた国際戦略部の先生、そして何より両親に感謝しています。それほどこの一年が私に与えてくれたものは大きかったです。私も2年前は留学を目指す学生として先輩達の留学webを読んでいましたが、本当に今は先輩達と全く同じく、「留学に行かないなんて考えられない」と感じています。日本人として他の国の人と接したり、教科書でしか学ばなかったものを目の前で体験したり、日本ではないような理不尽な体験などの一つ一つの経験が自分自身の考え方を変えてくれました。そしてそれらの経験を繋いでくれたのは言語でした。語学を学んでいるのは、ただコミュニケーションをとる為ではなくて、コミュニーケーションによってさらにもう一歩先を学ぶためなのかなと強く思った一年でした。4年生でこんなにギリギリで留学しても本当に留学してよかったと心から感じています。なので過去の私のような境遇にある方がいるのであれば是非おすすめしたいです。

留学費用
ベトナム ドン
0.006円
内訳 費用(現地通貨) 日本円換算
家賃 110,000,000 660,000円
水道光熱費 10,100,000 60,600円
学費・教材費 3,450,000 20,700円
交通費 15,900,000 95,400円
通信費 0 0円
食費・その他 62,200,000 373,200円
小計 201,650,000 1,209,900円
航空券
79,900
保険
130,522
ビザ関連費用
10,000
その他
0
合計 1,430,322 円