留学成果報告書 2025-05
プロフィール
学科
英米語学科
学年
4年
留学期間
2024-08-01 ~ 2025-05-31
留学種別
交換
総括編
留学を終えて

【派遣先大学について】 (1) 基本情報 ・設立年 1863年 ・学生数 15000人 ・設置学部 人文社会科学部・情報工学部・経済学部(School of Business and Economics)・教育心理学部・スポーツ健康科学部・数学理学部 (2) 所属した学部、コース、プログラム等(原語および日本語訳) Department of Education 教育学部 (3) プログラムの概要 ・履修可能な授業、所属学部選択の制限など 教育学部の授業、他学部の授業で他学部生に向けても開講されているもの、言語系の授業 教育系の授業を日本の大学で履修していない場合、教育学部を選択できない場合がある。私の場合は成績証明書に記載される履修授業から教育系とわかるものがなく、追加でmotivation letterを提出することで教育学部への留学が認められた。 ・学部留学の場合:選択した学部・学科以外の授業を履修できるか できる。 ・学部留学の場合:語学コースを並行履修できるか (できる場合、申し込み方法、有料か無料か、有料の場合費用・スケジュールなど) 通常の授業と同じように無料で履修することができる。 (4) 大学の雰囲気、留学生や日本からの学生の割合や人数 留学生が多く、英語でのコミュニケーションが盛んだった。教育学部の英語で開講されている授業では生徒の半分ほどはフィンランドの学生で、留学生とフィンランドの学生どちらとも交流を持つことができた。日本人は約30人ほどと多かった。 (5) 課題や試験 (KUISとの違いや負担の大きさなど) 事前リーディングが必要な授業が多かった。教育学部の授業ではテストを受けることはなく、最終課題はレポートの提出やプレゼンが多かった。最終課題の負担はKUISとあまり変わらないと思うが、毎回のリーディングは慣れていないこともあって大変だった。 (6) 困ったときに相談できたか、相談窓口はどこか、どのようなサポートを受けられたか 渡航前にチューターから連絡があり、事前に渡航後の流れなどを教えてくれる。渡航後にもオリエンテーションの案内などさまざまなことをサポートしてくれるが、サポートの内容には個人差が大きく、チューターに関して不安に思うことや他の質問などは大学のインターナショナルオフィスに相談できる。また、日本人とフィンランド人学生の交流グループがあり、そこで親しくなったフィンランドの学生に相談することも多かった。 (7) オリエンテーション (オリエンテーションがあったか、あった場合その内容) あった。授業の履修方法などの大学に関することから地域の病院へのアクセス方法など生活に関することも含まれていた。 (8) 履修登録 (履修登録のタイミング(渡航前・渡航後)や、履修登録の方法など) 渡航後に行った。Sisuというサイトで登録する。日本の大学と違い、授業の実施期間や時間が授業毎に異なるため、登録の際に授業が被らないように注意が必要。教員にもよると思うが、多少授業時間が被ってしまうことは容認されていたと思う。 【自身の留学について】 (1) 留学を決意した理由 中学生の頃に短期のホームステイを経験して、海外に興味を持った。大学に入ったことで留学を身近に感じるようになり、もともと興味のあった教育分野を学部留学で学べる留学先があると知って留学を決意した。 (2) 留学先を選んだ理由 教育分野を学びたかったことに加えて、フィンランドの国際的に評価されている教育について近年疑問視する声が出ているという記事を読んで、フィンランドの教育を現地で学びたいと考えて選んだ。 (3) 留学のためにした準備/しておけば良かったと思う準備(学習面) 単位をもっと取得しておくべきだったと思う。フィンランドの授業は事前準備などの時間が多く、単位の設定にその時間も含まれているが、単位変換の際には実際に講義を受けた時間しか含まれないため、履修できる授業数に対して単位交換で得られる単位が少なかった。 (4) 留学のためにした準備/しておけば良かったと思う準備(生活面) 気温に適した服装。寒さは十分に考慮したが、春の服装をあまり考えていなかったので、春先の気温に適した薄手の長袖などをもっと用意しておけばよかったと思った。 (5) 留学中の交友関係 (どのようなきっかけで交友関係が広がったか、どのような活動をしたかなど) 前述した日本人とフィンランド人学生のグループでの交流でフィンランドの学生と仲良くなることができた。また、日本語授業にボランティアとして参加することでもフィンランドの学生と親しくなれると思う。留学生向けのイベントなどもあり、留学生とはそういったイベントを通して知り合うことができた。 (6) 授業についての全般的な感想、学んだこと 教育学部の授業は講義型のものよりもディスカッションや実践を通したものが多く、知識を講義を通して学ぶというよりは、事前リーディングで得た知識について他の留学生や教員と意見交換を行うことが多かった。 留学生同士で教育的な背景が異なるため、さまざまな意見があり、とても興味深かった。 また、授業内で現地の学校へ見学に行ったり、授業実践をしたりすることができてよかった。 (7) 授業外で参加した活動 (ボランティア、サークルなど:参加した場合申し込み方法) 日本語授業へのボランティア参加。担当の先生からメールで案内があった。また、大学で行われた日本関連のイベントにもボランティアとして参加した。折り紙を教えたり、簡単な通訳を行ったりした。 大学内の編み物クラブにも参加した。クラブに関しては案内のポスターが掲示されており、そこから参加した。 (8) 授業外の活動についての全般的な感想、学んだこと 授業ではあまり関わることのない学生や日本人の方と知り合うことができてよかった。また、編み物クラブにはフィンランドの学生の他に留学生も多く参加していたため、さまざまな国の学生と編み物をしながら雑談ができて楽しかった。 (9) 留学で達成した最も大きなこと フィンランドの教育現場を見学し、参加したこと。当初からの目的にしていたことだが、履修した授業の先生が実際の授業の見学を授業に取り入れていたため、さまざまな学校の授業を見学し、また一部参加をすることができた。また、日本では一人暮らしをしたことがなかったため、海外で1年間一人で生活をしたことも達成した大きなことだと思う。 (10) 今後どのような学習を継続していきたいか 日本では教職課程を選択しておらず、大学で教育について深く学ぶことがなかったが、留学先で教育について学び、さまざまな疑問が湧いたので、教育についての学習を継続していきたいと思う。また、フィンランド語の学習も継続したい。 【渡航・滞在先住居について】 (1) 派遣先への出願 (気を付けるべき点など) 教育学部に出願する場合には、提出する成績証明書に教育関連の授業を履修した記録がないと別の学部を勧められる可能性がある。私の場合、教職課程などを選択しておらず、タイトルで教育関連とわかる授業をとっていなかったために言語学部への留学を勧められたが、motivation letterを提出してどうして教育学部に留学したいのかを説明することで教育学部への留学が許可された。 (2) ビザ申請 (気を付けるべき点や、申請から発行までにかかった時間など) 指紋などを登録するための面談の予約に空きがなく、webでの申請が通ったあと面談の予約までかなり時間が空いてしまったので、なるべく急いで申請を終わらせて面談の予約をとった方がいいと感じた。 (3) 航空券を予約した方法 (旅行代理店や利用したウェブサイトなど) JAL (4) 渡航したルート 羽田空港発ヘルシンキヴァンター空港着の直行便 (5) 最寄りの空港から大学または住居までの移動 (大学の出迎えサービスがあったか、どの交通機関を使用したかなど) 空港からはVRという長距離列車を利用してユバスキュラまで向かった。ユバスキュラ駅から学生アパートまではチューターが迎えにきてくれる予定だったが、当日に急遽来られなくなってしまったので、バスを利用して1人で移動した。通常ユバスキュラ駅でチューターが迎えてくれると思うが、万が一を考えてバスなどを調べておいた方がいいと思う。 また、VRのチケットは買う時期が早いほど安くなる。 (6) 滞在先住居を探した方法 (大学の寮に申し込めたか、寮に滞在した場合は申込みの方法やいつ頃申し込んだか、不動産業者や特定のウェブサイトを使用した場合はその名称やURLなど、住居を手配した方法を詳細に記入してください) 大学のSoihtuという家具付きの寮に滞在した。大学からの合格通知メールに申込のURLが添付されていた。申し込む際に部屋の希望を記述できるので、すべて叶うとは限らないが希望するルームメイトの数などを書いておくといいと思う。 (7) 滞在先住居についての詳細 (費用の支払い方法、設備や備品は何があったか、メンテンスの状態など) 支払いは外貨の送金を行うことができるWiseを利用して行っていた。留学生向けに家具付きの部屋が用意されており、ソファやベッド、デスク、カトラリーや調理器具などが揃っていた。私の部屋は比較的最近に改修が行われており、綺麗な状態だった。棟によって新しいものと古いものがある。 (8) 滞在先についての感想、アドバイス (どのような生活をするべきか、何を持っていくべきかなど) Soihtuは学食やサウナ、コモンルームなど友人と楽しめる共有部分が多く、授業がない日でも簡単に交流を楽しむことができてよかった。 家賃が部屋の大きさなどによって変わるので、安い部屋を希望する場合はその旨を申し込む際に書いておくといいと思う。また、私の場合は気にならなかったが、建物によってはパーティーなどで騒がしいこともあるようなので、気になる人は耳栓などがあるといいかもしれない。 【滞在国・地域での生活について】 (1) 現地での支払方法や現金の調達 (どの支払い方法を主に使用していたか、現金をどうやって引き出したか、日本からどうやって送金したか、クレジットカードはどの程度使用できるかなど) ソニー銀行のデビッドカードを主に利用していた。カードにはキャッシング機能もついていたが、現金は最初に空港で数万円両替したのみでそれ以上に必要になることはなかった。ソニー銀行のアプリで日本円でユーロを購入できるので、送金は日本の普段使っている口座からソニー銀行の口座に円のまま行い、適宜ユーロを購入していた。 (2) 携帯電話 (現地で携帯電話やSIMカードをどうやって購入したかなど) 空港でDNAのsimカードを購入し、毎月20ユーロほどの使い放題プランを利用していた。 (3) インターネット (キャンパス内や住居、街中でのインターネットの繋がりやすさなど) 基本的には繋がりやすかったが、アパート内では繋がりにくいことがあった。使い放題のプランを利用していたのであまり不便に感じることはなかった。 (4) 医療 (現地で病院にかかったか、その際の対応はどうだったか、困ったことはあったかなど) 病院には行っていない。 (5) 日本から持っていくべきもの 調味料、薬、化粧品、レトルト食品、乾麺系 醤油などの液体系は手に入りやすいが、だしや鶏ガラなどは見かけなかったのであるといいと思う。また、薬や風邪薬なども含めて多めに持っていくと良いと思う。乾麺系もあまり見かけない上にかなり高いので食べたい場合は持ってきた方がいい。 (6) 治安状況 (どのような危険があるか、どうやって情報を入手したか、どのような対策をしていたか) ユバスキュラではあまり危険を感じることはなかった。ヘルシンキでも危険を感じることはなかったが、観光シーズンにはスリが発生すると友人に聞いた。 (7) 食事 (毎食どのように用意したか、大学の学食があったか、学食や外食はいくらくらいか) 基本的には自炊していた。大学の学食は3ユーロほどだった。外食の場合は、ファストフードでも10ユーロほどはかかると思う。 (8) 情報の入手 (書籍やウェブサイト、ガイドブックなど、現地の情報をどのように入手したか) フィンランド人の友人に聞いたり、留学したことのある人のブログを読んだりして入手していた。 (9) 特筆すべき文化や習慣の違い、気を付けるべき点 特にない。 【進路について】 (1) 留学終了後の進路 (就職、進学、未定など、決まっておりかつ公開が差支えなければ就職先や進学先) 就職予定 (2) 現地での就職活動や進学準備 (現地から日本の企業に就職活動をしたか、日本企業のジョブフェアなど現地で就職活動をしたか、大学院の進学準備をどのように行ったかなど、した場合その方法) 現地からESを提出したり、オンライン説明会に参加したりした。 (3) その進路に対して留学経験をどう活かすか まだ具体的な就職先が未定なので、活かし方も具体的には決めていないが、教育の面で世界的に評価の高いフィンランドで学んだ教育を直接教育者としてでなくとも活かせる職業に就きたいと考えている。 【今後留学を目指す学生へのアドバイス】 ユバスキュラ大学の教育学部は、少人数制の授業が多く、さまざまなバッググラウンドを持つ多様な生徒、教員と教育について意見交換をしながら学ぶことができます。授業によるとは思いますが、私が受けた授業ではディスカッションの時間が多く、その分事前の論文読み込みが重要になるなど大変なこともありましたが、とても身になる留学ができたと感じています。教育分野に興味のある方はぜひユバスキュラ大学の教育学部への留学を検討してみてください。 また、ユバスキュラ大学は授業時間がそれほど多くないため、変換できる単位数が少なくなると思いますので、事前にできるだけ単位を取得しておくことをおすすめします。

留学費用
EU ユーロ
170.4158円
内訳 費用(現地通貨) 日本円換算
家賃 3,830 652,693円
水道光熱費 0 0円
学費・教材費 0 0円
交通費 305 51,977円
通信費 200 34,083円
食費・その他 4,000 681,663円
小計 8,335 1,420,416円
航空券
290,000
保険
130,000
ビザ関連費用
60,000
その他
0
合計 1,900,416 円