指先がしびれるような寒さは落ち着き、たまに雪が降りながらも、道端に小花が咲く季節になりました。 滞在先の寮は過ごしやすく、マートまでは徒歩で移動でき、最寄り駅まではシャトルバスが出ていたりと生活しやすい環境です。郵便局、コンビニ、飲食店なども備わり、図書館は24時間解放されていてとても便利です。 生活面では、学校終わりには友人たちとカフェに行ったり、ご飯を食べに行ったりして過ごしています。日本に対する疑問や日本人の文化や価値観が韓国人の彼女たちにはどう見えているのか話すことのできる貴重な時間です。私自身も韓国の文化に戸惑ったときに彼女たちの説明を聞いて助けられたことが何度もあります。そのうちのひとつが"強く言われたら強く言い返す"という文化です。日本人の視点で見れば"喧嘩"や"言い合い"にも見えますが、実際はただの会話のパターンに過ぎないそうです。教員と学生の間のやり取りでもこの文化がよく見られます。私自身もやや強い言葉を教員から受けたので、授業後に「授業中に先生がおっしゃったことを考えてみたのですが理解ができません。どういうことですか。」と質問をするようになりました。その先生とは数分言い合った末、一緒にお昼ご飯を食べに行きました。これも韓国の文化なのだと驚きの毎日です。 また、特に印象深かった講義は日本の地域と文化という講義です。私は韓服をきた自分の写真をプロフィールに設定しているのですが、写真を見た担当教員の方から「それ何で着てるの?笑」と笑われました。その後の講義でも、広島の説明をするときに「世界でただひとつ原爆落とされた場所ですね笑」、福島の説明でも「地震があってから原発動いてないんですよ笑」、阪神淡路大震災の死者数が東日本大震災の死者数と比べて少ないのをみて「あんまり死んでないですね笑」と発言がありました。たまたまこの発言があった日は3月11日の翌日でした。どんなに少ない数字であったとしても、その数字ひとつひとつが命なのにと心が押し潰される思いでした。救いになってくれたのは、一緒に講義を聞いている韓国人の学生たちの態度です。教員の説明につられて笑う人は一人もいませんでした。「今日の授業、オンニ不便だったよね?大丈夫?」と声をかけてくれた友人たちのおかげで、継続して講義に参加出来ています。 (上記の文章は、留学を目指す後輩たちのために、心の傷の予防接種のようなものになってくれればいいなという思いで書きました。そのためあえて強い言葉をそのまま残しましたが,ちょっとした衝撃をこの文章から事前に受けておくことで、皆さんがいつか上記のような発言を受け取った時に,「そういえば先輩もこんなことあったって言ってたな」「よくあることなんだな」と捉え,大きく傷つかないでいてくれたらいいなという想いがあります。また、個々の意見は国籍によって一様ではなく、一人の韓国人の考えがすべての韓国人の考えを代表するわけではないということを、読んでくださった方々に感じ取っていただければ嬉しいです。) 留学生活で講義の他にとても楽しんでいることがルームメイトとの生活です。ルームメイトの母国語はスペイン語で、二人で会話をするときには英語で話します。メキシコの家族ぐるみで仲良くなる文化の影響で彼女の家族とも電話越しに話したり、とても親しく過ごしています。彼女の友人のメキシコ人3人に囲まれて一緒に買い物に行ったり、スペイン語を教えて貰ったりと楽しんでいます。また、辛いときにひとりにならない、なれないというのもルームメイトがいる利点だと思います。部屋で泣いていたときに「なんで泣いてるのよ!!」「指怪我したの」「あなたはそんなことで泣かない、本当のこと早く言って!!」と無理にでも笑顔になれるようにしてくれたり、自分も彼女にとって同じくらい力になれているのかと不安になるほど優しくして貰っています。一緒にいられる時間は限られていますが、一緒懸命恩を返していきたいです。 来月は中間試験の準備に忙しくなりそうです。友人たちと力をあわせて乗り切ります。
内訳 | 費用(現地通貨) | 日本円換算 |
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家賃 | 400,000 | 42,000円 |
水道光熱費 | 0 | 0円 |
学費・教材費 | 0 | 0円 |
交通費 | 30,000 | 3,150円 |
通信費 | 600,000 | 63,000円 |
食費・その他 | 1,065,000 | 111,825円 |
合計 | 2,095,000 | 219,975円 |