道路の凹凸の多さと排気ガスによる空気の悪さ、さらに夏の暑さが重なり、Uberやバスに乗るたびに車酔いや気分の悪さに悩まされた最初の1週間。同時に起こった数々のハプニングもあり、不安だらけの中、サンパウロ生活がスタートしました。 しかし、KUISに入学する前から思い描いていたブラジル留学をこうして実現できた今、勉学に励むのはもちろん、ここでしか経験できない貴重な時間を大切にし、この1年間を有意義なものにしていきたいです。 ①渡航前 ▶︎ビザ、CPFの申請の準備 渡航が決まったら、ビザ申請に必要な書類を少しずつ集めていきましょう。RNM (旧 RNE) やそのほかの手続きは、発行までに時間がかかるため、余裕をもって準備することをおすすめします。私の場合は準備が遅れ、出発直前にようやくビザ申請を完了させたので、早めの行動が重要だと実感しました。また、CPFの登録は、ビザ申請で領事館へ行く際にあわせて行いましょう。もちろん事前予約は必須です。私は渡航予定日の直前になってようやくビザ申請を完了させたので、早めに準備をすることを推奨します。 【留学を考えている一人暮らしの方へ】 私は住民票を移していなかった関係で、授業を休み平日に地元へ戻り、警察署や市役所でビザに必要な手続きやパスポートの更新を行う必要がありました。なので、留学が決まったら体調管理に気をつけつつ、いつ帰省することになっても大丈夫なように授業の欠席日数にも注意しましょう。 ・CPF:ブラジルの納税者番号。日本のマイナンバーカードに近く、携帯契約、口座開設などさまざまな場面で必要。 ・RNM : 外国人の身分証明書。この証明書がないとPixやBilhete Únicoなどさまざまな場面で困る。 ・Pix: 日本のPayPayのようなオンライン送金サービス ・Bilhete Único :サンパウロ市全体の公共交通ICカード ▶︎クレジットカードの準備 こちらも留学が決まったらクレジットカードを何枚か作成しましょう。私は予備を含めて3枚つくりました。私は持っていませんが、WISEがあると円からレアルへの換金が、オンライン上で殆ど手数料をかけずに行えるそうです。詳しくは他の方の留学報告書を参考にしてみてください。 ▶︎航空券 私は海外に行くのは初めてだったため、安心して利用できるエミレーツ航空を片道分購入しました。大学側からオリエンテーションの日程連絡が届いたら、到着日を逆算して早めに航空券を手配しましょう。オリエンテーションの1週間前くらいに到着する便にすると、時差や生活リズムにも慣れることができます。 ▶︎SIMの購入 飛行機の乗り換え時やサンパウロ到着後すぐにネットを使えるよう、14日間対応のahamoの海外データ通信を利用しました。ブラジルでは、他のサンパウロに留学している友人と同じように、その子の親戚の方に付き添ってもらい、Claroという携帯会社でSIMを契約しました。 ▶︎ワクチン接種 都内にある病院で「トラベルワクチン」としてまとめて接種しました。 ・狂犬病 ・ジフテリア ・破傷風 ・A型肝炎、B型肝炎 ワクチンは、間隔を空けて接種する必要があるため、留学が決まったらできるだけ早めに病院へ行くことを推奨します。黄熱病ワクチンは対応医療機関が限られているため、早めの受診が安心です。私は時間の都合で接種できませんでしたが、日本での予防接種には合計4万円以上かかりました。そのため、重要度の低いワクチンはブラジル到着後に公立病院(SUS)で接種するという選択肢もあります。詳しくは4月の報告書で述べる予定です。 ▶︎両替 ブラジルでは、交通機関を利用する際に2レアル札、5レアル札、10レアル札などの小額紙幣を使う場面が多く、あらかじめ現金を用意しておくと便利です。特に、RNMが発行される前は現金で切符を購入する機会が多いため、少し多めに小額紙幣を準備しておくことをおすすめします。また、「TOP」というアプリを利用すれば、現金を使わずにタッチ決済ができますが、日本のサブスクリプションを事前に解除しておく必要があります。 ・TOP(Transporte Oficial SP) :サンパウロの地下鉄、電車で使える交通アプリ。バスでも使用可能と書いてあるが実際にどのバスが対応しているのかは不明。日本のSuicaやPASMOのような役割。クレジット/デビットカードまたはPixでチャージをすることが可能。 ▶︎持っていった方がいいと思うもの ・日焼け止め 夏の紫外線は非常に強いので、日本製の日焼け止めをいくつか持って行くと安心です。 ・電子レンジ用の炊飯タッパー 渡航後1か月も経つと日本のお米が恋しくなります。百円ショップで買える電子レンジ用のタッパーがあると便利です。日本のお米はリベルダージ地区やサンパウロにある「すき家」などで購入できます。 ・日本のサブスクリプションの解約・停止 日本のアカウントのままだと、現地限定のアプリをダウンロードできない場合があります。アカウントの国設定を変更するには、すべてのサブスクリプションを一度解約する必要があり、解約が反映されるまでに約1か月かかります。そのため、入国の1か月前には解約申請をしておくことをお勧めします。他の日本人留学生によると、NetflixやApple Musicなどの月額料金はブラジルの方が安いそうです。 ・レトルト食品 生活に慣れるまでは、日本から持参したレトルト食品などを用意しておくと安心です。到着してすぐの頃は、レトルト食品にとても助けられました。 ・薬 ブラジルに住む日本人の方いわく、ブラジルの薬はかなり強めだそうです。接種後は眠気に襲われることもあるとのことなので、日本から使い慣れた薬を少し多めに持っていくのがおすすめです。 ②渡航 成田空港(日本時間の夜に出発) ↓ ドバイ(乗り換え:約3時間) ↓ グアルーリョス空港 約31時間のフライトを経て、2月16日18時頃(ブラジル時間)、サンパウロ市のグアルーリョス空港に到着しました。入国審査の列は長く、約1時間待ちました。本来なら、大学のIfriendsという制度で空港から入居先まで案内してもらえる予定でしたが、今年の留学生には直前まで何の連絡もなかったため、自力で自分の住む住居に向かう必要がありました。 無事に入国審査を終えて空港を出たのは19時頃で、事前に予約していた空港近くのホテルに1泊しました。空港周辺は治安が良いとは言えない場所もあるため、宿泊先選びでは事前に治安を確認をしましょう。少し治安の悪いエリアの近くに泊まったので、とても不安な夜を過ごしました。Uberは渡航前にアプリをインストールしておくことをおすすめします。 翌日、当時留学していた同じ専攻の同級生が迎えに来てくれ、一緒にUberで移動しました。時差ボケは全くなかったため、そのまま彼の部屋でスーツケースを預かってもらい、他のKUISの留学生と一緒にPaulistaでお昼ご飯を食べました。 ③住居 留学が決まってからFacebookを通して住居を探していましたが、なかなか良いところが見つかりませんでした。渡航の1ヶ月前を切ったころ、サンパウロに留学していた同級生に手伝ってもらい、「Share」というrepúblicaに決めました。駅から徒歩5分以内で、スーパーやOXXO(コンビニのようなところ)、バス停も近く、立地は非常に便利です。また、セキュリティが整っており、プールやシュハスケイラ、ジム、勉強ルームなど設備も充実しています。 部屋のタイプは主に4種類あります。 2人でキッチン・浴室を共用する部屋(仕切りなし) 2人でキッチン・浴室を共用する部屋(個室ではないが仕切りあり) 4人でキッチン・浴室を共用する個室ありの部屋 1人で住める部屋 私は4人で共有する部屋を選び、ブラジル人3人(男性2人、女性1人)と共同生活をしています。共有スペースは当番制で掃除を行っています。千葉での一人暮らしに比べ家賃はかなり高めで、洗濯乾燥はそれぞれ1回8レアルかかります。 【メリット】 立地が良い (駅やスーパー、大学に近い) USP の学生が多く在住している(Share の住人の7〜8割がUSP生で、留学生も多い) セキュリティがしっかりしている(顔認証やportariaでの管理) イベントが多く、コミュニティが活発 施設が充実している(浄水器、プール、ジム、勉強ルーム等) 【デメリット】 家賃が高めである 豪雨時などに停電が起こりやすい(懐中電灯は必須) インターネットの速度が時々遅くなる ここで、サンパウロに着いてからすぐに起こった「Share」でのハプニングを1つ紹介します。 エピソード①:急な入居日の変更 本来は2月16日に入居予定でしたが、ドバイで乗り換え中に「入居は17日に変更になります」と連絡がきました。 17日に行くつもりで準備をしていましたが、その後も連絡が遅れ、最終的には「21日なら入居できる」と連絡がきました。既に2月分の家賃は支払っていたためとても困惑しましたが、海外だし…と仕方なく待ちました。結果的に当日、担者不在などのトラブルがありつつも、KUISの同級生に助けられて21日に無事入居できました。彼には留学前から助けてもらっているので感謝しかありません。 ホテルに滞在した日数分は、後日家賃の割引で対応してもらうことができました。総じて、私が住んでいるShare は特におすすめしませんが、どうしても住居が見つからない場合は、まず1〜2ヶ月の短期契約で滞在し、その間に新しい住まいを探す方法が良いと思います。 ④生活 ブラジルでは野菜や果物、お肉が本当に安く手に入りますが、魚は比較的高価です。外食はお店にもよりますが、日本より高いと感じます。 ▶︎気候 ブラジルの2月はとても暑く、日本の夏と比べるとやや過ごしやすいものの、それでも十分に暑さを感じます。もちろん、水分補給は欠かせません。2月下旬には熱波が襲い、リオでは一時、気温が38度に達した日もあり、ニュースにもなりました。 ▶︎治安 私が住んでいる地域であるButantãは、サンパウロの中では治安が比較的良い方と言われています。とはいえ、油断は禁物です。外を出歩くときは、常に危機意識を持って行動することが大切です。 USPにはP1〜P3の入口があり、Butanta駅を利用する際の最寄りは P1です。P3付近はやや治安面の注意が必要と言われていますが、一人暮らしをしている留学生やUSP生の多くはP3付近に住んでいるため、普段から注意していれば特に問題はないとのことです。家を決めるなら現地のブラジル人に聞いて周辺が安全かどうか確認するのがベストです。 ▶︎交通手段 ⚪︎地下鉄 地下鉄は5.2レアルかかります。Bilhete Únicoがあれば学生は半額で乗れますが、RNEの登録が必要です。登録が済むまでは、窓口で現金で切符を買うか、TOPというアプリを利用するしかありません。 ⚪︎バス Butantã駅からサンパウロ大学まではシャトルバスが通っています。 私がよく利用するのは以下の通りです。 8083:Bandejão Central、Química、Biologia方面 8084:FFLCH、Poli方面 最初は自分が住んでいる地区を把握するためにも、よく歩いて大学まで通っていました。(Butantã駅から片道約35分) 通常のバスは片道5レアルですが、一部の路線ではもう少し運賃が高くなります。USP行きのシャトルバスはBUSPと呼ばれるカードがあれば無料で利用でき、他のバスはBilhete Únicoを使えば学生は半額で乗ることができます。また、日曜日はサンパウロ市内のバスが無料になるため、その日はできるだけバスを使うようにしています。 ・BUSP(Bilhete USP): サンパウロ大学専用の交通カード ▶︎大学生活(履修登録期間) オリエンテーションは数日間あり、さまざまな大学から来た日本人留学生や世界中の留学生と交流できます。このとき、RNM の申請方法についてはサンパウロ大学の国際課の職員から丁寧に教えてもらえます。履修登録は2月24日から始まりましたが、カーニバル前だったため多くの授業が開講されていませんでした。またBUSPを受け取るまでは歩いて通う必要があるため、帰宅の時間に配慮し自炊中心の生活をしていました。 ▶︎食事 生活に慣れるまでは、日本から持ってきたレトルト食品を食べ、学生証を取得してからは学食を利用しています。 Butantãのキャンパス内には主に4つの食堂があり、昼食や夕食は2レアルで食べることができます。朝食は0.5レアルと、とてもリーズナブルです。私が所属しているFFLCHはCentralの食堂に近いため、普段は主にCentralを利用しています。週末は自炊したり外出先で食事をすることが多いです。 ▶︎飲み水について ブラジルに来て住居の次に困ったのは、飲み水の問題でした。自分の部屋には浄水器がついていますが、決して美味しいとは言えません。今のところ、身近で美味しい水を飲めたのは、Shareハウスの共有スペースにある浄水器だけです。大学のキャンパス内にも浄水器が設置されているので、水筒を持参すれば補給できます。 また、ブラジルではレストランの水は有料です。もし浄水器が備え付けられていない家に住む場合は、2Lのペットボトルを常備するなどの対策が必要です。 ▶︎休日の過ごし方 到着してからは留学生同士でPaulistaやLiberdadeによく出かけました。サンパウロは日本食がいっぱいあるので本当に助かっています。 ルームメイトの1人がShareのシュハスカリーアを予約してくれたおかげで、初めてブラジルで本格的なシュハスコを味わうことができました。シュハスコに欠かせないfarofaという粉ですが、今回はいつものものとは違い、北東部出身のルームメイトの友人が作ってくれた、蟻を使った料理 farofa de formiga でした。見た目も味もとても印象的で、ブラジルに来て間もないうちから、現地ならではの貴重な体験ができて嬉しかったです。 カーニバル前ということもあり、月末の夜にはカーニバルの練習の音があちらこちらで聞こえてきました。どうしても音が気になり、Shareの近くに住んでいる留学生と一緒に見に行きました。初めて目の前で見るカーニバルは、想像をはるかに超える迫力と華やかさで、ブラジルに来た実感が湧いた瞬間でした。リオのカーニバルが待ち遠しいです。 ⑤まとめ 到着直後は慣れない環境やトラブルで戸惑うことが多かったですが、ルームメイトや留学生の仲間、そして現地の人たちの優しさに何度も助けられました。この約2週間で、日本では得られない多くの刺激を受け、視野が大きく広がったと感じています。来月からは本格的に授業が始まります。学業にも力を注ぎながら、今後の留学生活の中での出会いや経験を一つひとつ大切にしていきたいと思います。
| 内訳 | 費用(現地通貨) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 家賃 | 1,485 | 38,892円 |
| 水道光熱費 | 0 | 0円 |
| 学費・教材費 | 0 | 0円 |
| 交通費 | 181.14 | 4,744円 |
| 通信費 | 64 | 1,676円 |
| 食費・その他 | 2,671.94 | 69,978円 |
| 合計 | 4,402.08 | 115,290円 |