ブラジルに来てから1ヶ月半が経過し、生活にも慣れて毎日楽しく過ごすことができています。日本では大学、部活、バイト、勉強、遊びと忙しなく過ごしていましたが、こちらでは田舎という環境もあり、ゆったりと余裕をもって生活できていることが最近の喜びです。 日に日に知っていることや場所、友人が増え、自分の世界が広がっていくのを実感しています。もちろんずっとゆったりはしていられませんが、この束の間の1年間を実りあるものにするために努力しつつ、この心の余裕も忘れずに過ごしていきたいと思います。 【① 気候、衣服】 日中はまだ暖かく半袖で過ごせますが、日没後や夜は肌寒い日が増えてきました。地形の影響もあり、日や時間によって気温差が大きいため、体調を崩さないよう注意しています。 今月は雨の日が増えると予想していましたが、実際にはあまり降らず、日本から持ってきたカッパはまだクローゼットの奥で眠っています。 【② 学校生活と授業】 履修登録を無事に終え、本格的に授業がスタートしました。先月は始まっていなかった授業も開講され、勉学に力を注ぐ日々が続いています。 (余談ですが、文化人類学と写真の授業は、結局履修前に体験することができませんでした。こればかりは仕方のないことですが、もし早めに DRI などに相談していれば多少状況が変わっていたかもしれません。今後交換留学される方は、積極的に大学の事務局などに相談することをおすすめします。) 授業を通して次第に友人も増え、授業後に車で食事に連れていってくれる機会が増えました。彼らは、「日本での生活」、「何でブラジルに来たのか」、「何でこの大学を選んだのか」など、日本人がジュイス・ジ・フォーラいることに対しかなり強い興味と関心を持っています。そのため、これらの話題がきちんと話せると、仲良くなるスピードも早いように思います。また、状況に合わせてスラングを使うと、外国人が使ってるという不自然さもあり、場が盛り上がることも多く、良いコミュニケーションのきっかけになっています。 特にサッカーの授業では、月に一度ほど学んだ戦術を実際にフィールドで実践する日があります。一緒にボールを蹴って、言葉以外でも意思疎通をすることで一体感が生まれるため、スポーツ系の授業は友人を作るのにとても良い機会になると思います。 ブラジルの授業は課題が少ない一方で、レポートやテストの比重が大きいのが特徴です。テストは一問一答形式ではなく、設問に対して自分の考えを200〜400字程度で記述する思考力重視の形式が多いように感じます。そのため授業中の内容を必ずドキュメントにまとめるよう心がけています。スライドを使わない先生も多いため、資料なしで理解するのは難しい場面もあります。現在はテスト期間ということもあり、「Whisper」という翻訳・文字起こしアプリを利用して、授業内容の記録漏れが起こらないように工夫しています。 【③ 食事】 食事は、4月に引き続き自炊が中心ですが、夕食の時間帯の学食は、混雑が少ない上に昼にはないパンやスープが付いてくるため、取ってきたパンをスープと食べたりオリーブオイルと塩で食べたりすることで、味のバリエーションを広げ飽きが来ないように工夫しています。 自炊では、各スーパーで手に入る食材や価格感覚が分かってきたため、オムライス、アヒージョ、カレー、親子丼など、日本でもよく食べていた料理を作り、食生活でストレスを感じないよう工夫しています。最近は本格的なアサイーを作るためにブレンダーを購入し、材料を少しずつ変えて「自分にとってベストなアサイー」を研究することが日課になっています。 また、毎週末に開かれるフェイラ(市場)では、日系人家族の方が焼きそば、肉まん、ラーメン、おにぎり、餃子、饅頭、メロンパンなどさまざまな日本食を販売しています。自炊が面倒な方には、平日は学食、週末はフェイラで日本食という生活スタイルをおすすめします。 【④ 生活】 生活では実は苦しい出来事がありました。5月中旬に体調を崩し、最終的に病院で点滴を受けることになりました。 最初は咳と鼻水が少し続くだけだったため、季節の変わり目の風邪だろうと放置していました。しかし数日後、容体が急変し、嘔吐と下痢が止まらず、熱も38.8度まで上がり、自力で動けなくなってしまいました。体調が悪化したため、病院を利用しようとしましたが、地元の病院の利用方法を事前に調べていなかったため使い方が分からず、同じアパートに住む友人に助けてもらい、24時間対応の病院「UPA」へ行くことができました。診察の結果は原因不明でしたが、症状からウイルス性の食中毒かデング熱の可能性があると診断されました。病院では1時間ほど抗ウイルス用の点滴治療を受け、その後4日ほどは固形物を食べられず、病院でもらった塩を水に溶かしたものだけを摂取して過ごしました。 日本でも辛いレベルの病気を異国で、しかも言葉も十分に通じない中で体調を崩すのは想像以上に不安でした。これから留学する皆さんには、少しでも異変を感じたら迷わず病院に行くことを強くおすすめします。躊躇する必要はないので、手遅れになる前に受診することが大切です。 一方で、週末には出かける機会も増え、今月はブラジルに来て初めて友人の誕生日パーティに招いてもらいました。ブラジルの誕生日パーティは、日本とは雰囲気が大きく違います。参加者はお菓子や飲み物を持ち寄り、主催者が用意したご飯やケーキを皆で囲んで過ごすのが一般的で、今回の規模では20人近くが集まりました。 特に印象的だったのは、パーティの終盤に行われたケーキを囲んでのお祝いのシーンです。誕生日の歌は1曲で終わらず、「Parabéns pra você」の後に「É pique é pique」「É hora é hora」と続く別の祝い歌が歌われます。その後、「Primeiro pedaço」という儀式で主役が最初のケーキを一番大切な人に渡し、さらに主催者が参加者への感謝や今年の抱負を簡単に述べてから、ようやくケーキを食べ始めます。 ブラジルの誕生日パーティは、祝うシーン自体が非常長く、日本と比べて“誕生日”という日をしっかり祝う文化だと強く感じました。 会場全体の盛り上がりも想像以上で、まさに“お祝いの場をみんなで楽しむ”というブラジルらしい雰囲気に圧倒されました。自分も11月に誕生日を迎えるので、せっかくならブラジル流のスタイルでパーティを開催し、この文化を自分自身でも体験してみたいと思います。 【総括】 留学生活は楽しいことばかりではなく、思いがけない困難もありますが、その一つひとつが貴重な経験になっています。友人との交流や授業でのディスカッションを通じて、言語力やコミュニケーション能力、異文化理解も着実に広がっているのを感じます。 健康面では予期せぬ病気を経験し、異国での生活におけるリスク管理や、迷わず助けを求めることの大切さを学びました。この経験は、今後の生活や留学での判断にも大いに役立つと感じています。 今後は、より積極的に現地の文化や社会を体験し、授業や日常生活で得られる学びを最大限に活かしていきたいです。心身の健康と余裕を大切にしながら、留学生活を充実させる努力を続けていきます。
| 内訳 | 費用(現地通貨) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 家賃 | 800 | 21,246円 |
| 水道光熱費 | 0 | 0円 |
| 学費・教材費 | 0 | 0円 |
| 交通費 | 387.77 | 10,298円 |
| 通信費 | 38 | 1,009円 |
| 食費・その他 | 5,245.94 | 139,322円 |
| 合計 | 6,471.71 | 171,875円 |