1月10日、シアトルのパラマウント劇場でミュージカル"the Book of Mormon"を観てきました。サウスパークのクリエイターさんが作った、ブラックジョークと下ネタが満載のミュージカルです。ふざけた内容ですが、アメリカではトニー賞で9部門を受賞して「今世紀最高のミュージカル」なんて評された大人気の舞台です。私が初めてこのミュージカルを知ったのは、今からちょうど一年前でした。そして、こっちに来て1ヶ月も経たないうちに運良くシアトル公演の情報が入ってきたのです。それからすぐにチケットを予約したので、かなり良い席で観ることができました。 ストーリーは、モルモン教を布教するためにウガンダの貧困地域に派遣された主人公のエルダー・プライスとエルダー・カニングハムが現地で奮闘するというもの。プライスは一見優等生っぽくてまともな青年ですが、ミッキーマウスが大好きで、派遣先をディズニーワールドがあるオーランドにしてもらえなかったことを不満に思っています。カニングハムは変わり者のSFオタクで、焦るとすぐに嘘をついてしまう(彼の父曰く想像力が豊かすぎるだけ)悪い癖があります。この2人がウガンダに布教活動をしに行くのですが、着いた途端に持ち物を全部盗まれ、村人は宗教に全く興味なし、そんな状況です。ネタバレになるので詳しいストーリーはあまり書きませんが、とにかく下品でブラックで、でも最後には納得させられるメッセージがある、そんなミュージカルです。 私が観に行った日は千秋楽で、客席はほぼ満席でした。開演1時間前に着くと、すでに劇場は沢山の人で埋め尽くされていました。私は、グッズ売り場でパンフレットを購入し、それを読みつつ開演を待ちました。そして午後1時、嵐のような拍手と共に第一幕が始まったのです。それからはずっと笑いっぱなしで、途中休憩の時には喉がカラカラになっていました。物語が佳境に入っていく第二幕では、観客の笑い声、歓声、時には悲鳴が劇場と一体になって、最後にはスタンディングオベーションで幕が下りました。こんなに笑いっぱなし、圧倒されっぱなしの3時間はそう経験できるものではありません。 終演後に帰ろうとすると、なんと劇場の裏口で休んでいる役者さん達を発見。プライス役のビリーさんとカニングハム役のA.J.さんにお願いして一緒に写真を撮ってもらいました。これはもう一生の宝物です。2人ともすごく気さくな方で、写真を撮る時に肩を組んでもらったり、「良いコートだね」なんて言われたりしました。その後スキップしながら家に帰ったのは言うまでもありません。 余談ですが、劇中での私のお気に入りのキャラは、ウガンダ派遣チームのリーダー、エルダー・マッケンリーです。彼はゲイなんですが、モルモン教では同性愛が禁じられているため、毎晩悪夢に魘されています。そのマッケンリーの動きがいちいち可愛いんですよ。キャリーバッグも1人だけ花柄の派手なやつだし。そして、私のいちおしナンバーは、カニングハムとウガンダの少女ナブルンギが歌うBaptize meと、ウガンダ人達が歌うHasa Diga Eebowaiです。Baptize meは、初めて人を洗礼するカニングハムと初めて洗礼を受けるナブルンギが初体験前のカップルみたいで最高に面白いです。Hasa Diga Eebowaiは、ウガンダに来たプライスとカニングハムに、ウガンダの人達が明るく生きるための合言葉を教える歌で、タイトルの意味は......曲を聴いてのお楽しみです。
内訳 | 費用(現地通貨) | 日本円換算 |
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家賃 | 0円 | |
水道光熱費 | 0円 | |
学費・教材費 | 150 | 15,311円 |
交通費 | 0円 | |
通信費 | 0円 | |
食費・その他 | 150 | 15,311円 |
合計 | 300 | 30,622円 |