月次報告書 2016-10
プロフィール
学科
国際コミュニケーション学科
学年
3年
専攻
国際コミュニケーション専攻
留学期間
2016-09-01 ~ 2017-03-31
留学種別
推薦
生活編
敵はコミュ障にあり

アメリカに来て早一か月が経過し、心なしか英語スキルの上達速度が鈍重になってきたように思う。質問を聞き返すことが少なくなってきたからそう思うのかもしれない。しかし先生の英語は聞き取れても、ローカルスチューデントの英語は速さもボキャブラリーも容赦がない。本気で分からなくなったら笑顔だけは崩さず、Nice, That's too bad, Really? What?の四つのみでさも理解しているように振る舞っていた。人間、聞いているふりをすればたいてい何とかその場はしのげるものだというのはどうやら万国共通らしい。『今の言葉はどういう意味だったのか聞いておけばよかった!』と後悔することもざらにあったのだが、思い悩むよりも教科書を読みながら言葉を聞き返す練習をする方がよほど有意義である。 今月中、会話スキルの無さできっと一生後悔を引きずるのだろうと思う出来事がひとつだけあった。留学生のためのスクールトリップに参加して一人友人ができたのだが、その人は西サハラ出身で家族が難民キャンプにいるという女性だった。彼女は大学に入って勉強するのが夢だったと言い、英語のスキルも私よりはるかに高かった。日本という恵まれた環境の中で育ってきた私は難民生活がどのようなものなのか全く見当もつかないが、間違いなく私よりも勉強するという行為が困難である環境にいたであろうことは間違いないはずである。正直、彼女との英語スキルの差と経験の差にショックを受けた。後日、彼女を招いて私と私のホストの女性との三人でJapanese Curry Partyをしたのだが、大統領選が近いということもあり、会話は政治についての話題が中心だった。幸い、私は政治に関心を持っていたため話を理解することはできたのだが、日本の政治について質問されたとき、日本語では簡単に説明できることが全く英語で説明することができなかった。私のたどたどしい説明に二人は頷きながら質問を重ねてくれたのだが、英語力の無さが恥ずかしかったとともに勉強量が足りないことを反省した。もっと英語を話せていたら、もっと二人の会話の中に入っていけただろうと思うと後悔の念しか出てこない。文法ができればとりあえず何とかなるだろうと思っていたし実際何とかなっているのだが、人間というのは一つ何かを手に入れるとさらに上を目指したくなる生き物である。この件で、私はとにかく語彙を身に着けようと英語の文章を積極的に読むようになった。負けず嫌いの性格が役に立った瞬間であった。 しかし、私は俗にいうコミュ障だと自覚している。人見知りが激しく、決まった相手としか雑談できず、知らない相手が会話に割って入ってこようものなら空気になってフェードアウトしていくタイプのコミュ障である。日本語でもそうなのだから、英語ならなおさらである。つまり、会話をして経験を重ねようとしても会話に付き合ってくれる友人が圧倒的に不足していたのである。いざ思い立って何かをしようと思っても、その基盤がぐらついているのでは話にならない。私の本当の敵は英語力ではなく、コミュニケーションスキルであった。これから留学を考えている後進には、英語力も勿論だが何よりも対人能力を高めておくことを個人的にはおすすめする。

住居形態
ホームステイ
無線LAN(Wi-Fi)
月額費用
アメリカ ドル
103.75円
内訳 費用(現地通貨) 日本円換算
家賃 575 59,656円
水道光熱費 0円
学費・教材費 1,200 124,500円
交通費 15 1,556円
通信費 0円
食費・その他 100 10,375円
合計 1,890 196,087円
授業編
ESLA 040A ENGLISH ORAL COMMUN IVA
オーラルコミュニケーション
語学(英語)
550分
教科書のスピーキング例文を用いてのペアワーク、グループディスカッション、ミッドタームテスト。ペアワークでは相槌の仕方や会話の続け方を学習した。グループディスカッションは、毎週火曜日に行われるリスニング練習で使用した3つの記事の中から1つを選んで記事の要約と3つの質問を考え、金曜日にそれらを用いて3人程度のグループに分かれてディスカッションをするというもの。ミッドタームテストでは、ペアで会話をして録音したものを講師がPanelと呼ばれる上のクラスの講師陣に送るという形式が取られた。ペアは当日まで生徒に知らされず、教室に二人ずつ招かれて3つのトピックから1つを二人で選択し、それについて講師から合図が出されるまで会話をした。会話の中では今までに習ってきた相槌や会話を続けるためのフレーズが盛り込まれていなければならなかったが、きちんと授業を受けていた生徒ならパスできる程度の難易度だった。 今回、この授業でミッドタームテストまでの内容において95%以上のスコアを獲得したため、ESLA50クラスに上がることになった。
ESLA 054AB ENGL COMP AND GRAMMAR 5AB
ライティング・リーディング
語学(英語)
1265分
文法についての解説及び演習、OCP(Out of Class Paragraph)とICP(In Class Paragraph)の作成を行った。文法はwho, whichの使い方といった間接疑問文など、日本の高校レベルの文法演習だった。OCPは提出までにいくつかの手順をふんだ。Topic, 1st Draft, Peer Review, 2nd Draft, Final Draftという流れである。まずは講師にトピックを提示し、問題ないと判断された後に1st Draftに取り掛かった。Peer Reviewというのは生徒間で1st Draftをチェックすることであり、基本的にペアワークである。それから2st, Finalというように進んでいき、Writing Centerを使うのも自由である。ICPでは、授業内で提示されたいくつかのトピックの中から一つを選んでそれについて論じるというものだった。なお、パラグラフ作成はパソコン室内で行われるが、提出はハンドライティングとワードパッドのどちらでも可となっていた。
ART112 Drawing Ⅰ
美術
体育・実技
1260分
チャコールを用いての描画方法の学習とテストが行われた。チャコールは初回授業内で配られた購入リストに載っていたが、木炭はリスト内になく、授業内で講師が貸し出ししてくれる。テストは筆記と実技で行われた。筆記は記号選択と記入方式の混合問題で、著名な画家の描画方法の説明などが出題された。実技は『手から生まれるストーリー(意訳)』という問題が出題され、そのタイトルに沿っていれば自由に何でも書いてよいというものだった。描画方法や道具に制限はなかったが、道具についてはチャコールを使う生徒が8割を占めていた。