月次報告書 2018-03
プロフィール
学科
英米語学科
学年
4年
留学期間
2017-09-01 ~ 2018-06-30
留学種別
交換
生活編
Spring is just around the corner

3/1-3/31 3月11日に冬学期の最後の試験が終わり、約2週間の春休みを挟んで、26日から春学期が始まりました。まだまだ気温は低いですが、春が近づいてきたのを感じます。今月の月次報告には冬学期の期末試験期間のこと、春休み、春学期の授業関連について時系列に沿って書いていこうと思います。 期末期間は大変だったのは言うまでもないですが、秋学期よりも計画的に勉強に取り組むことができました。普段から勉強していたということもあり、特に試験期間中にバタバタするということはなかったです。それに、以前よりもテストを意識した勉強をすることができました。ダートマスの授業の内容は量も質も高くて圧倒されることがありますが、テストでどのようなことが問われるのかがわかれば勉強の効率が格段に上がります。逆にそれがわからないとたくさん勉強したにも関わらず、結果がついてこないということもありえます。たとえば、春学期に履修していた神経科学のテストは授業で扱った内容とそれに該当する教科書の範囲をしっかりと理解しなくてはいけなかったので、狭く深い知識が要求されました。一方、秋学期に履修していた心理学入門のテストは講義と教科書の全ての内容を広く浅く理解することを要求されたため、細いことよりも多くの理論や仮説の全体像を理解することが必要とされました。このように、授業によって勉強への取り組み方や要求されるマテリアルの理解度は変わってきます。試験勉強は限られた時間をいかに有効活用するかが鍵なので、勉強すべきことを明確にし、スマートに机に向かうことが重要です。もちろん講義と教科書の内容を全て自分のものにできるのが理想ですが、時間は限られているのでなかなかそれは難しいというのが現実です。勉強自体はいつでも出来るので、"試験のための勉強"のようで聞こえはよくないですが、試験期間だけでも本当に必要な勉強だけに絞った方がいいと私は思います。 春休みは冬休みと似たような生活をしていました。読書、散歩、料理です。春休みは2週間ほどの短い期間でしたが、読みたい本は読めたし、春学期に履修する授業の軽い予習もすることができました。それに、冬休みよりも気温が高いということもあり散歩の範囲が広がってハノーバーの散策にも進歩がありました。料理に関しては冬に買って余っていた食材があったので大きな出費をせずに楽しむことができました。春休みは時間を有効活用し、自分なりに充実した時間を過ごせたように感じます。 春学期は私にとってはダートマスでの最後の学期です。あっという間ですね。自分でも時間が経つのが早くて驚いています。今学期はPsychological and Brain Sciencesというダートマスの心理学と脳科学の学部の入門レベル以上の講義を2つ履修しています。留学前から履修しようと決めていた「認知心理学」と「学習心理学」です。どちらも神経科学専攻の友人が何人かたまたま履修しているので一緒に勉強できる仲間がいて心強いです。3つ目の授業の候補はいくつかあったのですが、言語を使用して人々が何をするのかを概観していく「アジア・中東の言語人類学」を履修することに決めました。どの授業も学び甲斐のある内容を扱っているので、これから自分の知識が増えていくことが楽しみでしょうがないです。 これから4月、5月、6月と何が起こるのかはまだまだわかりませんが、この春学期を通して秋学期と冬学期同様、多くのことを吸収していきたいです。春学期終了後、日本に帰って美味しい日本食をたくさん食べることをモチベーションにして頑張っていきます。 -番外編:新しいルームメイト- 先月の月次報告にルームメイト(L)のことを書いたばかりですが、Lは綺麗な寮と一人部屋を求めて春休みの開始と共に別の寮に引っ越しました。なので私は今期から新しいルームメイト(以下、I)と部屋を共有することになったのですが、私の中でビッグイベントだったのでこの場を借りて報告させていただきます。 Iは二年生で、ダートマスのフットボールチームのスター選手です。高校時代から注目されていて、アービーリーグ全校からオファーが来ていたほどの選手です。見た目は私が今まで人生で知り合いになった人間の中で一番強そうですが、人柄がすごくよくて好印象です。ここからが本題で、一応、Iはルームメイトなのですが、ほとんど部屋に帰ってきません。というのも、Iはガールフレンドがいて、いつもそちらの部屋で寝泊まりしています。なので現在、私は一人暮らしも同然です。2人の関係にヒビが入らない限り、部屋はこれからも私の独り占めなので、二人がこれからも幸せでいることを心から願うばかりです。 では、また次まで。

住居形態
学生寮
無線LAN(Wi-Fi)
月額費用
アメリカ ドル
102.07円
内訳 費用(現地通貨) 日本円換算
家賃 700 71,449円
水道光熱費 0 0円
学費・教材費 0 0円
交通費 0 0円
通信費 0 0円
食費・その他 800 81,656円
合計 1,500 153,105円
授業編
Language Acquisition and Development
言語習得と発達
講義(英語)
310分
3月は授業2回と期末テストのみでした。テストは中間テストと同様のショートエッセイ形式で、専門用語と概念の定義やある研究結果から考えられる考察のようなものがほとんどでした。期末テストの期間中にしっかりと勉強した甲斐もあり、手応えはかなりあります。授業全体としてはリーディングの量が多く、毎授業小テストがあるのでとても大変でしたがその分、多くのことを学べたと思います。もう授業自体は終わってしまいましたが、授業で扱ったトピックに関連していることを自分でもっと掘り下げて勉強し、理解を深めていきたいです。
Computational Linguistics
計算言語学
講義(英語)
290分
3月は機械学習の紹介と今まで扱った内容の確認と期末テストがありました。授業では概念や理論をずっと学んでいて、いまいちそれらが何の役に立つのかわからなかったのですが、最後の最後にそれらが機械学習の基礎だったのだと知ることができて感動しました。期末テストはテスト5日前にショートエッセイ形式の問題を20問与えられ、実際のテストではその中から11問出題されて10問のみ解答するという形でした。この授業は私にとって内容がとても複雑で5回あった提出課題のために何度も図書館で徹夜をしました。大変だった分、この授業を通して自分の知識の幅は確実に広がったように感じます。この授業ではプログラミングはあまり重点的に扱わなかったのですが、機械による言語処理の魅力や可能性に気がつくことができました。日本に帰国後、時間を見つけて自分でプログラミングを体系的に学び、言語処理をできるようになりたいです。
Introduction to neuroscience
神経科学入門
講義(英語)
245分
3月は教科書の残りの2つのチャプターを終わらせて、期末テストと最後のエッセイの提出がありました。テストもエッセイも最後に相応わしい出来であったと自負しています。この講義は課題が多い上に、テストのために覚えることが多かったのでとても疲れました。しかし、この授業のおかげで神経科学の観点から人間の行動や思考はどのようなメカニズムによって可能になっているのかを体系的に学ぶことができました。神経科学という分野はまだまだ発展途上で、わかっていることよりもわからないことのほうが多く、学び甲斐があります。この授業で学んだ神経科学の基礎はこれから自分が神経言語学や神経認知科学のような神経科学に関連した分野をこれから学んでいく上で必ず役に立つと信じています。
Discourse, Culture, and Identity in Asia and the Middle East
アジア・中東の言語人類学
講義(英語)
220分
This course introduces theories of identity, discourse and communication and illustrates how Asian and Middle Eastern cultures employ language to construct and reflect values, identities and institutions, to create relationships and project personal status, and to perform actions (such as ending a phone call, apologizing, paying compliments and negotiating business deals). Particular attention will be paid to the language of health and healing. No prior knowledge of a particular language or culture is assumed. Linguistics 1 would be helpful but by no means essential. Open to all classes. Textbook: Intercultural communication, 3rd ed & Japanese Communication: Language and Thought in Context この授業は言語自体ではなく、言語を使って何をするのかに焦点を当てた授業です。日本を含め、中国、韓国、インドなどのアジア諸国の人々のコミュニケーションの特徴を概観していきます。各文化の違いを見ていく中で必然的にアメリカも比較対象として出てくるので、ついでにアメリカのことの勉強にもなります。授業の雰囲気は履修人数が10人ほどなので、こじんまりとしています。教材は教科書代わりの2冊の本と、40ほどの課題文献を10週間で読み込みます。成績は出席、中間テスト、リサーチペーパーで決まります。
Learning
学習心理学
講義(英語)
195分
Learning is a fundamental process of behavior change that is essential for survival. In this course, we will approach the study of learning primarily focusing on Pavlovian and instrumental conditioning procedures. Generally, this course focuses on the psychological principles that underlie learning, memory, and behavior. In addition, we will also cover material examining the neural systems underlying these processes. The main goal of this course is for students to develop a strong understanding of theory and research in the area of learning and behavior. Textbook: Learning and Behavior, A Contemporary Synthesis, 2nd Edition 学習心理学は人間及び動物が経験や環境に応じて行動を変容させていく過程に焦点を当てた学問です。この講義では主にパブロフ(生理学者)の犬を使った実験が代表的な古典的条件づけとスキナー(心理学者)の動物を用いた報酬と嫌悪刺激でよく知られているオペラント条件づけを詳しく学びます。100人以上の学生が一つの講義場で学んでいます。成績は教科書の各チャプターの小テスト、提出課題、中間テスト2回、期末テスト1回で決まります。 ちなみに"Learning"という講義名ですが、教育心理学とは関係ないです。
Cognition
認知心理学
講義(英語)
195分
An introduction to the study of thought, memory, language, and attention from the point of view of information processing. In surveying research in cognitive psychology, substantial contact is made with related cognitive sciences, such as artificial intelligence, linguistics, neuroscience, and contemporary philosophy. In the course of examining general principles of cognition, the following topics are discussed: mental imagery; concepts; reasoning; discourse, monetary and courtroom decision making; eye-witness testimony; social attribution and sterotyping; language in chimpanzees; expert systems; the relationship between information processing and conscious experience; and the philosophical foundations of cognitive science. Textbook: Cognition: Exploring the Science of the Mind, 6th Edition 認知心理学(又は認知科学)は人間の思考、学習、意思決定、言語能力、知覚、知能、意識をはじめとした認知能力を科学的に解明していくことを目標とした分野です。この分野は人類学、心理学、コンピューター科学、言語学、神経科学をまたがる学際的な分野で、広範な知識を要求します。講義形式で100人以上の学生が一つの講義場で学んでいます。成績は4回あるテストで決まります。